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投稿日 : 2024/10/14
あまりにも内罰的なヒロイン
ネタバレ
農林水産省及び環境省から公表された令和3(2021)年度における食品ロス(まだ食べられるのに廃棄される食品)量推計値によれば、日本では年間523万トンもの食品ロスが発生しているそうです。そして、驚くべきことにこの量は世界の食糧支援量の1.2倍に相当するそうです。お前は何を言っているんだと思われるかもしれませんがこの物語の主人公であるアリシアの住む世界には、親が子を川に投げ捨てて口減らしをしたり、人肉を食らうよりはと一家心中を覚悟せねばならないほどの飢餓がすぐそこに存在します。 第一巻では妹のたくらみで聖女の地位と婚約者を奪われたアリシアが、逃げるように訪れた北方の地で、日照りのときは涙を流し寒さの夏はオロオロ歩くだけだった人々と共にがんばる、というお話です(ちなみにこの『がんばる』という言葉を今後頻繁に目にすることになります)。 と、ここまで書くと、あたかも飢饉の痛手から立ち直れず諦めている人々に農業の知識を披露してアリシア大活躍でメデタシ、なストーリーに思われるかもしれませんが、さにあらず。様々なものを妹に毟り取られ、怒ることさえ忘れてしまったアリシア自身もまた、実は諦めてしまっていたことに気付かされ、自らも成長していく物語です。
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投稿日 : 2024/06/22
ネタの宝庫
ネタバレ
実に幅広い時代の人が登場するので全く予測不能なところが面白いですね。しかも細かく読んでいくと例えば「GUEST.6」に登場するアドルフ・ヒトラーでは「チキショーめえー」と怒鳴りながら机に鉛筆をたたきつけるシーンが拝めますし、「GUEST.6」関羽が登場すると「げえっ」とお約束の反応を示してくれたりとほかの作品を知っていると思わずニヤリとできるネタの宝庫になっているので、多方面から楽しめます。
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投稿日 : 2024/05/12
格好いいオッサンたちが活躍するストーリー、だけじゃない
ストーリーについては他の方に語って頂いているので譲りますが、書き込みの細かさはDMMブックスアプリで拡大しても見る値打ちがあります(老眼だしね)。例えば保安官のラオが奪った戦車を操作する際、起動の隠しスイッチを難なく見つけたり、同軸機銃の安全カバーを手慣れた手つきで跳ね上げたりと、鳥山先生はあえていくつものコマを割いています。私のような素人は、それらを省いてもシナリオには影響はないと考えてしまうのですが数ページ後で、ラオの口からかつて戦車の操縦経験があることが語られます。つまり、先ほどの操縦の動作に淀みがなかった数多の描写は、彼がかつて戦車乗り(しかも結構うまい)という事実をさらに補強していたのだと理解した瞬間、わたしは思わず唸ってしまいました(私のようなトーシロだったら、奪われた戦車兵に「な なんで自在に戦車を……!?」というセリフを言わせるだけで終わらせちゃう、きっと)。と、このように繰り返し読めば読むほど新たな発見があるので、何度も楽しめます。
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