ペペロンチーノ鷹さんのレビュー

米国海兵隊。この組織は創設以来志願兵のみで構成され、過酷な訓練は有名。侵略戦争の尖兵として活躍し米軍中でも精強との評価は現在も揺るがない。その海兵隊が名声を確立したのがガダルカナル、日本の敗戦を確定付けた戦い。その強さの中核はhands-on intelligence、敵を知り己を知る徹底した情報戦であった。海兵隊はそれ以降現在に至るまで一度も(名目上)破れておらず、彼らの戦史には今もこう記されている「我等ガダルカナルより向かう所敵無し」。現在も米軍最強の名を支える海兵隊が、一日における最大の戦死者を出した戦い、それが硫黄島。未だその記録は破られていない。大した戦力もない筈が最大の損害を与えた幽霊の様な相手、それを封じ込める為あの写真は生まれプロパガンダとして利用され続け、真実が良く知られるようになったのは硫黄島の星条旗が出版されてから。最強であり続けなければならないアメリカ。その欺瞞を静かに糾弾している。

チャップリン監督初の長編。有名な不朽の名作。 警官追っかけのキーストン伝統も受け継いでいる。子供を取り上げられるシークエンスはイントレランスからの影響とも言われる。チャップリンのドタバタは全てフィックスという演劇的で映画芸術上最低のカメラ演出だが評価は高い。と言うより本人は知った上でそれに拘っていた。チャップリンの技術はポーズの芸術であって、フレーム内に空間を自由に作り出している。コメディだからと製作もイージーに見られがちだが、チャップリンは些細な表情の違い、微妙な仕種に少しでも不満があると何遍も取り直し20倍ものフィルムをボツにした。後世に普遍に残る何たるかを確固として追求していたからこそ成せる芸当であって、使い捨ての刹那的映画と違い10年経っても100年経っても新鮮なままである。芸術かどうかは容易に模倣できるかできないかで決まる、と勝手に解釈するのだった。

まだソダーバーグ撮ってるのか…13も撮るらしい…仕事選べよ… クルーニーはこんなお祭り映画をやってる反面 自分では密かに質の高い作品を撮っている狡猾な奴 祭りぶちあげれば客が集まると観客を馬鹿にして るのではないか ―――――――――――――――――――――― 昨日13のトレイラー見ましたが、大分違う印象でした。 パチーノを向こうに回して何やら面白そうな雰囲気。 曙が出る気配はなかった。（newsにも出たのにガセだったのか、途中でボツったのか