ふじわらびさんのレビュー

なんと言っても小島紗先生の女体表現が素晴らしいってことに尽きますね。ムチムチボディで乳首も美しい。言うことないです。

『らきすた殺人事件』が変化球だとしたら、今回の『らきすたオンライン』はストレートでしょうか。こなたたちがネトゲをしながらかしましくやかましく騒ぎまくる、らきすたらしさ(ってなんだ？)溢れる一冊。まあ自分はらきすたはあまりちゃんと見てきた(読んできた)人間じゃないので、こういういい加減さ何でもありな感じが、多くの人にとっての「らきすた」のイメージ通りかと言われれば自信はないのだけど。

表紙の印象からすこし期待したがエッチなシーンはなかった。キャラクター描写よりもストーリー展開を優先するような感じがある。

いやーすごく新鮮な感じでドキドキして読んだ。キャラクターの距離感ややり取りが生っぽいというか届かない感じ？会話としては成立していて意思の疎通も滞りなく出来ているけど、伝えたい感情が届いてる訳ではない。これがあらすじに書いてある「もどかしい」。 表紙を見ていわゆるエッチなラブコメを期待するとちょっと肩透かし感はあったか。ただエッチなシーン自体はそこそこあって、これはどちらかと言うとエッチというよりか生々しいの方向性かなと。

3巻目に入り実地的な勉強法の話題が多くなる。それはいいけど、どうも進○ゼミのマンガを読んでるような無図痒さがある。素直に手放しでなるほど！確かに！とは言いたくない感じ。

とうとう長かった戦いも完結。全24巻の内、途中からもうバトルバトルととにかく戦ってばかりの印象ですっかりラブコメという雰囲気ではなくなってしまった。なので誰か付き合うとか告白するみたいなラストでなかったのは自然な流れだが、人工呼吸は春恋に対しての気配りなのかなと思った。

不良漫画やあるいは学園ドラマ的下敷きでストーリーが展開、ちょっと懐かしい感じ。受験テクニックとしては精神論からそれらしい技術論まで様々。普通に読んでいても面白いのだけど実在のものをつかまえて描いてるだけに、正しい正しくないの話題からは逃れられないのか。

今回の読み切りはほのぼのとしていて、結構面白かった気がする。それはつまり本編でなくなった部分だから、ということがあると思うが。

個別のエピソードは面白いところもあるのだけど、作品全体として勢いが落ちてると感じる。もっと切れ味のするどいところを攻める漫画だと思ってたが、どうも大人しい。

うーむバトル描写にせよキャラクター描写にせよ、おおまかに見ればまあ分かるが、細かいところで引っかかる感じでなんかよく分からない。

幕間にガウナや衆合船の解説があったのは意外だった。作中でキャラクターたちがああでもないこうでもないと観察してるものに対してはっきりと「事実」として提示する訳で…。

ドライでシビアな状況に対してストーリーはウェットで温かい、いや温かった。まあそれは変わったということではないと思うけど。

やはり一番気にかかるところのおまけ漫画なのだが、今回はちょっと下品すぎてこの漫画らしくないのでは、と思う。エッチなのと下品なのはやはり違うのでは。

複数の場所で同時に敵を倒す系のイベント、勃発。キャラの多さを活かしたクライマックスらしい展開…というよりかは正直引き延ばし感がある。というよりそう感じるというべきか。

唐突な台湾編。どういう展開になるかわからないままの、日付の叙述トリック的落ちは突然で意外で面白かった。ここまで主人公の視点で主人公の眼から手に入る情報しか描いて来なかった訳で、その点でも驚き。

面白かったです。作者が元動検ということらしく実地的に技術的なことをやりつつ、それに加えてのキャラクターたちを温かく見守る雰囲気がとても良かった。

やはり今回はエスパダ戦。正直言えばちょっとこれまでと方向性が違うし、やりすぎ感もあるような気がする。ただまあ馬鹿馬鹿しい戦いで素直に楽しんだ。

これまでもそうだったけど、「ZQNは生前の行動を繰り返している」と言っている人間側も同じ行動をしている、という。江崎や苫米地なんかはわかりやすく同じようなことばかり言っている。クルスのグループ思ったより現実的に小規模で、じゃあ10巻のなんとか幕府はどこだったんだよ、ってなる。

妹ちゃんの表情がいいよね～、歪ませてる感じが。普通の漫画だったらもうちょっと「かわいい」か「エロい」に寄せる方向性になりそうだけど、目をギラつかせて口角が上げて舌まで出したりして。何をしでかすかわからない感じがかわいい。

主人公の視点で進行する語りすぎないストーリーがいい案配。主人公（読者）からすれば見慣れない変わった世界なんだけど、成立している訳で不思議な世界に迷い込んだような気分。