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投稿日 : 2023/03/12
えっ、これで完結?
ネタバレ
話の筋は紹介文の通りです。 表紙中央の不思議なポーズと表情の女の子がガムちゃん。 ガムちゃんはどうも作中の人物から見れば「不気味」「怖い」外見らしいのですが、読者的には喋らないのでディスコミが起こりやすいだろなぁとは思いつつも、「なんでいつも舌を出してるんだろう」ぐらいで正直ピンと来ませんでした。作中での立ち位置は分かるので不都合はないのですが。 ……まぁそれはそれとして、物語ですが、主人公とガムちゃんが幾分ぎくしゃくしながら仲良くなっていく話です。 が、打ち切りなんですかね。多分もう数話分あればきっちり収まったんだろうなという感じのところで唐突に終わります。 拾った魔物の子供をペットにして飼っていたガムちゃんですが、ある日その魔物を、魔物に家族を殺され深い恨みを抱く人物に見つかってしまいます。 (魔物をペットにする事自体は、主人公の反応を見ていると「出来ればやらない方がいいけど許されない程ではない」て感じ?) ガムちゃんは当然これを庇うのですが、恨みを抱く人物はガムちゃんもろとも撃ってしまいます。どうにか手当しようと瀕死のガムちゃんを抱えて走ってるとガムちゃんと魔物がなんか融合。ガムちゃんは翼が生えて飛んで行ってしまいました。おしまい。 最終コマで、魔物を引き連れたガムちゃんが街を見下ろしているカットが来るので、本当はこの後、「実は魔物だったガムちゃんは人間を敵視するようになり襲ってくる」けど「主人公との日々を思い出して元のガムちゃんに戻る」でめでたし~と完結する予定だったんじゃないかなぁ。 難しいかもですが、同人等できっちり最後まで読ませてくれたらうれしいですね。
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投稿日 : 2023/03/06
期待の追放もの
ネタバレ
書籍化未読、原作既読(2023/02時点)でのレビューで、先の展開まで含みます。 漫画一巻の範囲は追放前の「溜める」パートなので、本編開始前に終わっちゃったら嫌だなぁと思い、少しでも読者が増えるよう布教がてら語ってます。すみません。 導入部分は紹介の通りです。 主人公ロルフは聡明で正義感溢れ、心優しく勇敢ですが、「器用な生き方」ができない人物で、ヒロイン達に慕われるのもそうした人柄によるのですが、「魔力を持たない」という弱点を持ちます。 そんな彼は婚約者や妹にまで見限られて追放され、辺境でもめげずに頑張るのですが、ある時ついに「魔族だから迫害して良い」はおかしいと、王国に反旗を翻します。 魔族の郷で手に入れた「魔力を拒絶する剣」を手に入れてようやく、追放した連中相手に「ざまぁ」していく展開が始まります。 ラスボスは「差別的社会構造」になるのでしょうか。この構造は、国家規模での洗脳に起因します。 アプリ等で手軽に~ではなく、情報を偏らせて正常な判断力を奪い、貴族や宗教を中心に構築して権威づけをし、「魔力」の万能性で「特権」を付与し、「略奪」によるメリットで参加を促し、殺戮や迫害の共犯にさせて「後戻りできない」ように誘導するという、割とリアルなやつです。一方で「解消できない程ではないな」と思わせる程度にしてあるのは娯楽作品として見事です。 ロルフが洗脳されずに済んだのも、彼だけが扱える「超強い力」を手に入れるのも、迫害される根拠も、「魔力を持たない」点にうまく絡めてあるのが良いですね。 追放の下りとその後もうまいです。 追放理由は冤罪なのですが、彼はアリバイを説明できません。犯行当時、とある貴族の悪行を止めるため暗躍しており、そいつは婚約者の新たな嫁ぎ先であるため、公にすれば彼女の立場が悪くなるからです。 黙して語らないロルフに、婚約者や妹は「守ってやろうと手を尽くしたのに、いじけてつまらない男になってしまった」と見限り、彼を追放します。 全て手遅れになってから真相を知り、「彼が変わったと思ったら、傲慢に変わったのは自分達の方だった」と気づいて後悔するところがいい。 ロルフと和解し復縁して欲しいと本気で思える魅力的なヒロインです。だからこそ、その苦悩する姿は「愉悦」の一言。 とにかく今後の展開が本当に楽しみです。
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投稿日 : 2023/03/04
元の木阿弥
別所で購読してのレビューです。 本作は、なろうの定番「追放もの」の逆張りをした作品です。 逆張り自体は昔からよくある話で、その昔匿名掲示板のSS投稿板でいわゆる「魔王勇者もの」がはやった時も、同じような作品がよく見られました。 追放ものというのは、「理不尽にパーティを追放される」という話を起点に「追放された主人公が成り上がっていい思いをし、追放した者が落ちぶれてひどい目に遭う」というのがカタルシスになります。 読者(作者?)が見たいのはそのカタルシスですから、そこまでの展開を手っ取り早く、簡単にするために、追放者には愚かな思考/行動を強要し、取り巻く人々は主人公を褒めちぎり、あるいは「バイト代でも出てるのかな」って勢いの献身さで安いチンピラを演じて主人公に蹴散らされる…そんな「世界全てが主人公に奉仕させられる」作品が実に沢山あります。 「逆張り」が生まれるのは、そうした無数の「粗製乱造品」に対する反発が動機だと考えていて、この作品もそうした欲求を満たしてくれる……最低でも「違ったタイプの作品」なのだろうと期待しました。 が、どうも製作者(原作者かコミカライズ担当者かその編集かは知りませんが)が作りたいのは「同じタイプの作品」のようですね。 物語は「追放される」場面から始まり、主人公は「追放する側」の一人である戦士(表紙)なのですが、なんかどうも読んでてこいつが気持ちよくかっこつけるために世界全てを奉仕させるタイプの、追放ものテンプレの粗製乱造と同じ構造が目につきます。 それはそれで好物なので臨むところではあるんですが、意図してなのか無自覚なのか、この構図、主人公「エストぉ、お前の幼馴染の体、なかなか良かったぜぇ。いつか飽きたら返してやるよ。それまで俺が色々仕込んどいてやるからなぁ」てやつなんですよね。 いやこの主人公って、製作者的に(韜晦してるけど)「有能」で「誠実」な「いい奴」と描きたいのは分かりますし、そんな意図はないのは分かります。 が、テンプレを逆張りして、別のテンプレに入り込まないようにする工夫は足りないように感じました。 テンプレの逆張りを思いついたのはスタートライン。 作品を良くするのはそこからどう、物語を作るかです。そこが抜けているように感じる作品でした。
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投稿日 : 2023/02/12
ヒーローを輝かせるのは、悪役と背景である
ネタバレ
原作・書籍版未読で、コミカライズ一巻から通してのレビューになります。 本作は、なろう定番の一つである「追放もの」になります。 定番にもれず、何故かいつも疎んじられる柱の一つ「強化」を担当する主人公が、勇者パーティを追い出されるところから話が始まります。 そんでもって、期待に漏れず主人公は「実は超絶有能」で、早速美少女や大手ギルドにはそれを認められ、反対に勇者パーティは歯車がズレ始めて次第に没落します。 三巻で勇者パーティが敗北し、逃走の際に初心者エリアに放ってしまったなんか超強いドラゴンを、四巻で主人公が単騎無双で倒す。 五巻ではその後始末で、往生際悪くぐだぐだ言う勇者一行を偉い人の目の前で叱って黙らせ、大手ギルドのスカウトに応じて加入。 う~~~ん。。。 そういう話を期待していたはずなんですが、なんかスカッとしないんですよね。 この手の話のカタルシスって、「加害者の没落」「被害者の救済」「被害者の復讐」だと思うのですが、「復讐」は被害者への同情を阻害するためかあまり人気がなく、本作が描きたかったのも「被害者の救済」がメインで次に「加害者の没落」のようです。 構図だけ見れば描けていると思うのですが、なんかスカッとしない。単騎無双のあたりからむしろ勇者パーティへの同情の方が強くなってきてる。 思うに「主人公に全部持たせすぎ」なんじゃないですかね。 追放の次の日に「強化と剣術組み合わせるか」であっさり最強になり、取り残された美少女助けて慕われ、すぐその姉(超有能らしい付与魔術師)に誘われて大手ギルドと行動を共にするようになり、新人研修に駆り出された先で超強いドラゴンに対してまごつく大手ギルドを下がらせて単騎でこれを撃破。 なんか既視感あります。 昔読んだ漫画で、皇子だか若き皇帝だかを宦官が取り囲んで、武人や虎を本来の力が出せないようにした上で皇子に倒させ、実力以上に褒めちぎる場面ありました。 これになってないか?と。 これは原作の問題だと思うのですが、放逐された主人公が苦労する「溜め」の期間をもう少し長く取り、超強いドラゴンも「指示」「強化」「撃破」は分担した方が良かったと思います。 カタルシスを得るために大事な「主人公」「悪役」が納得感を獲得するための「背景」が描けていないです。
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投稿日 : 2023/01/01
予定された結末なのか、それとも?
ネタバレ
関係者に話を聞いたりしたわけではないので単なる勘繰りなんですが、てこ入れか何かの結果なんじゃないのかなぁ、って結末でした。 この漫画、開始当初からしばらくは、疑惑や陰謀・背徳感があるので底抜け能天気ではありませんでしたが、「呪いとか悪魔とか言い訳しつつ、主人公が寸止めハーレムを満喫する」作品でした。 絵もきれいでヒロインも可愛いし、このノリでダラダラ続けて欲しかったんですが、マンネリ打破したかったのか、打ち切り打診されたのか、この手の漫画の主人公では定番の「優しいだけで意気地がなく、意中のヒロインをずるずる裏切り続ける優男」が試されて決断し「男を見せる」ような展開になります。 で、具体的に何が起こるのかですが、エロ同人風に言うと「寝取られ展開」「悪落ち展開」です(悪堕ちの方はともかく寝取られは「寸前で阻止」ですが)。 「漫画」として面白くしたかったのかもしれないですが、これって「作品ジャンルの転向」になるわけで、「漫画としてはつまらんが緩い寸止めハーレム読んでブヒブヒしたい」というモチベーションで追いかけていた自分としては、最後の方は「なんかつまらんなぁ」てなってしまいました。 あ、そんなわけでメインヒロインが寝取られそうになっていたのは、「恋人を救うため」ていう別キャラの陰謀で、主人公はこれを寸前で阻止し、最後はなんか「全部リセットされて何事もなかった」世界になって、みんな忘れて、主人公の不貞を知って悪落ち二重人格みたくなってたヒロインも元に戻ってめでたしめでたし。……でも皆の心の底では愛し合った記憶が残って…?とフワッとした結末に着地します。 それはそれとして悪魔の最後のお節介で主人公に告白するキャラが現れ、今度こそメインヒロインを選b……てとこで物語は終わりです。
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投稿日 : 2022/12/18
キャッチーなタイトルに、丁寧な導入
ネタバレ
こう言うと褒めてるみたいですが、ここがこの作品の(商品として)まずいとこだと思います。 この作品、主人公が異世界転生(召喚?)して、その世界について、自分の能力について少しずつ理解を深めていくプロセスが割と丁寧めに描かれます。「エロいスキルで異世界無双」は「到達点」として置いてあるようで、一巻冒頭のカラーページで到達後の「本編」の一コマが描かれてます。 一巻の範囲では、異世界に呼び出され、どうにも一筋縄ではいかない世界である事が匂わされつつ、登場人物たちの「異世界暮らし」が少しずつ描かれるのですが、タイトルから読者が大いに期待した「エロいスキルで無双」は出てきませんし、それどころか主人公は初ヒロイン(二巻表紙)とエロい事する直前に終わります。期待した「エロい事」が初めて(作品世界内の)現実に発生するのは、二巻を半分ほどまで読み進んでからです。 未読ですが、多分原作がこういう作りなんじゃないですかね。 なろうでもそれ以外でもよくある構成なのですが、「こういう物語を書きたい」というものをタイトルに据えて、「それをどうやって実現するか」ていう部分から書き始める感じ。本来「プロット検討」として本編の外に出すべきものを本編の一部にしてしまった感じです。 商品化するにあたってタイトルを変えるか、コミカライズ時に構成を考えるかするべきだったと思うんですが、本作はそのまま突っ走っちゃった感じですかね。 作者様も「これではまずい」と思ったのか、なろうにありがちな「説明ページ」「主人公の葛藤ページ」で案内役の女神様をひん剥いたりセクハラしたりして、どうにか「エロ」を担保しようとしておられるのですが、そのせいでますますページあたりの物語の進行度が少なくなり、結果「エロいスキルで無双」が遠ざかる……という悪循環に陥っています。 このへんを割り切って「まぁその内タイトル通りの内容になるんだろ」と呑気に、主人公の異世界攻略を楽しめる方にはいい作品なんじゃないでしょうか。 そもそもそれ以前に、編集が「まぁその内タイトル通りの内容になる。俺が決めた仕様だし今は待つ時だ」と割り切ってくれないと、早々に打ち切りになりそうなのが厳しいところですが。。。
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投稿日 : 2022/12/03
相応の結末というべきか?
ネタバレ
原作・書籍化小説は未読です。 この話のタイトル、読むだけでほぼほぼ内容が分かる有能なもので、物語はこれで大体わかります。 「勇者」なるものが存在する、JRPGライクなファンタジー世界。 その勇者に憧れて頑張っていたものの、芽が出ずにDランク止まりで、仲間に見限られてしまい、パーティを追い出されてしまいます。 その帰り道、声を失くしたという女の子と出会い、護衛を引き受ける事に。 SSという超高ランクにも拘らず、謙虚で純真な少女と旅をするうちに、主人公はやがて彼女の事を気にかけるようになり、声を失くした事で危機に陥った彼女を救い出す。 そして、二人は旅を続けるのであった。 ……と、いうところで完結。 キャラクターの名前が露骨にガンダムでふざけてるように見えたり(さりげなく使う分にはいいんですが、露骨すぎて鼻につきます)、「冒険者ランク」がぐだぐだで逆に分かりにくくなっていたり、なんて部分も目立つのですが、ワールドを見せたり、伏線を匂わせたりするパートはかなり丁寧で、「これからどうなるんだろう」と期待していた分残念です。 一方で、そうした「丁寧さ」が、読者の「手っ取り早く気持ちよくなりたい」気持ちとかみ合わなかったのではないかなとも。
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投稿日 : 2022/11/27
タイトルに足を引っ張られたのか、それとも助けられたのか?
ネタバレ
コミカライズ版完結まで読了、原作未読です。 タイトルからは割とコミカルな、愛が重い妹と、それから逃げたい間抜けな兄の「一生お幸せにやってろ」系の物語を想像したのですが、全然違いました。 妹の愛が重いとこまではその通りだったのですが、重すぎて兄の人生は滅茶苦茶、女友達を殺されたり、自身監禁されたり、とにかく酷い境遇で、道連れ覚悟でようやく妹を殺害、自身も死んだ事で解放されたのですが、そこに女神が現れ「転生して二人仲良く暮らしてね」と余計な事をしたところから話が始まります。 そんなわけで物語の構図としては「破滅をもたらす絶対悪」がいて、これを今度こそ滅ぼしつくすために死力を尽くす主人公、という感じになります。 その絶対悪が「妹」というだけ。 軽く「妹である意味ある?」と思いつつも、まぁそれはそれで面白ければいいやという事で読み進めたのですが、期待した「あらゆる手段を用いて這い寄る妹」「あらゆる手段を用いてこれを排撃する兄」のせめぎ合いはさっぱり始まりません。 というのも、当の妹がさっぱり出てきません。 良くある「大人の頭脳」「溢れる才能」を持って、赤子からファンタジー世界を攻略するタイプの作品で、安い三文悪役を退治したり、魔法学院だか勇者学院だかに入学してトーナメントを勝ち抜いたりしていきます。バトルの傾向は「チートはあって当然」「これに小細工を弄して勝つ」て感じの能力バトル。 これはこれで悪くないコンセプトではあるのですが、タイトルに妹入れちゃったので作品的には出てくるのだろうと、読者としては「妹」の影を常に気にしながら、いつ「妹」が襲い掛かってくるのだろうと期待するものの、一向に出てこない。 時々思い出したように「お前が妹だったのか!」てな感じのイベントが起きてボス戦が発生するんですが、全4巻中1回だけ(読み返すのもバカバカしかったので記憶頼みですが…違ってたらごめんなさい)。 打ちきりであろうクライマックスは学園トーナメントで最強らしい王子様に勝って終わり(エピローグ的に妹の影が出てくる)。 これ「妹」要素のせいでコンセプトがブレちゃったのではと思う反面、それがなかったら「よくあるやつ」で埋もれてしまっていたようにも思えて……。 企画に相応の結末を迎えた作品と言えるかもしれません。
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投稿日 : 2022/10/29
えっ、これで完結!?
ネタバレ
原作既読、書籍化未読でのレビューです。 この作品、異世界召喚ものの「その後」の物語です。 主人公は少年時代に召喚されて、そこそこハードな戦いの末に魔王だか邪神だかに打ち勝ち、帰還したものの元の世界でも時は流れていて、資格も職歴もないおっさんになってしまった、しかも戦いに打ち勝つため身につけた異能と経験は、普通に生きる邪魔をする。 さらには自分を召喚した世界は「征服しなきゃ征服される」みたいな価値観で、主人公の世界に召喚/送還で干渉出来ることが分かった以上、手を出さずにおれない。そしてその最大の障害は主人公である。。。 そんな感じで、話の骨子は割と辛気臭い悲惨なものなんですが、タイトルの「トロトロ」になったファザコン娘どもがいい仕事をしてて、陰惨さを打ち消しつつ、主人公の世界に明るさを作り出しています。 というか元々ギャップを狙った作品ですかね。おかげで、主人公の孤独/絶望とヒロイン達の頭緩い誘惑、苦悩/覚悟と社会の評価の乖離が笑えま……した。 原作の方、作者が飽きちゃったのか、元々これを目指してたのか、主人公はさらっと変態行為を嗜むおっさんになっちゃって、私の好み的には「見所失って惰性で続いてる」感。 本巻で出てきた女神官て、第一ヒロインを刺客として送り込んだり、第二ヒロインが瓜二つな「主人公の異世界での愛妻」に嫉妬してたりする、黒幕感ある人物なんですよね。 エピソード的にも、私が好きな構図がまだしっかりしてた頃なので、この話を以て完結というのは収まりがいいと考えていたのですが…… 決着前に唐突に終わります。 こういうの作家の都合で片付かないもんなので仕方ないとは思うのですが、正直残念です。
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投稿日 : 2022/09/16
作者めんどくさくなってない?
ネタバレ
この漫画、よくある異世界転生(召喚?)ものを「レギュレーション通り」にどれほど「これじゃ嬉しくない」物語に出来るかを追求したような作品です。 主人公はリアルで非モテの不細工で、いい歳してフリーターやってて金もない、友人もいないし女にももてない。それが剣と魔法のファンタジー世界に「勇者」として召喚されます。 ここまでは「よくある」んだけど、別にイケメンとかになれるわけでもなくブサデブのままで、勇者の力でろくに服を着る事も出来ず、なんかすごい力は持ってるんだけど今のところ「精液にすごい癒しの力がある」だけで、それを使って勇者らしい活躍が出来る訳でもない。 周囲は美女ぞろいだけどハーレムとかになってるわけじゃなくて、主人公は嫌われなじられる一方。 これは一巻の試し読みの範囲で分かる事で、ギャグマンガとして悪くないと思い購入してみたのですが、何と言うか読み進むにつれ、純粋に漫画として「雑」になっているように感じます。 打ち切りを匂わされて展開を急いでいるのか、出オチみたいな作品なのでもうめんどくさくなったのか分かりませんが、序盤にあった「どう考えてもバカバカしい場面」が丁寧に描かれるおかしみが途中から薄れて、なんかベタ多用でどぎつく、展開も急いでて説明的になり、なんというか試し読みの範囲であった「笑えるw」感じが失われてしまっているように思います。
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投稿日 : 2022/03/17
さめだ・たかやKiの無駄遣い?
書籍化版未読、カクヨム(だったかな?)版既読です。 原作、あんま理屈っぽい話は出て来なくて、ノリと勢いで次々イベントが起きて話が進む感じの物語でした。 ラノベとかなろう系でよくある「セリフ見ただけで誰だか分かる」ようにキツめの口調設定しておいて、台詞でダーッと読み進められる感じ。 設定語りでページを取られる事もなく、絵がついたら鬱陶しく感じる「台詞で判別できる口調」の多用も絵師様の技術でしょうか、うまい事「作品世界」として落とし込めてると感じました。 これって、漫画原作としてはかなり優秀って事じゃないでしょうか。 キャラデザやコミカライズにエロ漫画畑のビッグネームを起用していて「勿体ねーな」と思ったのですが、うまくかみ合っていていい作品になっていると思います。 ただ一点。この漫画、主人公の母親絡みの設定は物語的に邪魔だと感じています。 てっきりコミカライズ担当の暴走だと思っていたのですが、原作からある部分なのですね。
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投稿日 : 2022/03/17
その台詞、誰に言ってんの?
この作者さんの類似作品の方ではべた褒めしたんですが、読んでてしんどくなってきました。 この作品、なんていうか、ワールド設定は作れても、世界観が作れてない気がします。 隣人であっても他種族に対する理解って思ったより低い、てのはリアルな話だと思います。 モンスターを科学的(?)に考察して、身体構造や生態、文化について設定してあるのもいい。 現代社会のポリコレだのジェンダーフリーだのっていうニワカくさい理想に警鐘を鳴らしているのもいいと思います。 ただ、遥か昔から隣り合って暮らしてきた生物に対する人類の理解が低すぎる。 「文化の違い」について知っていくのは異世界転生した主人公の役割じゃないかと思うのですが、(確かにそう言う役割を果たしてはいるものの)主人公はむしろ柔軟でさっさと「そう言うものか」と受け入れて、頑迷な「この世界の人類」に啓蒙・警告・対峙する側に回ってしまう。 まるで「ある時世界を担当するゲームマスターが変わって、裁定が一変した」みたいな世界。この世界の人間達は「別の能天気モン娘ハーレム作品世界」から突然連れて来られたような。 より有体の言うと、「他のモン娘ハーレム作品見てこっちに来た読者」に対して延々、「そんなわけねーだろ現実見ろwww」と上から説教をかまし続けるような作品。 そう言う部分が鼻について来て途中で切ってしまいました。 そういうの気にならなくて作品の面白い部分に注目できる人なら、すごく楽しめると思います。
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投稿日 : 2021/11/03
取っ散らかってる作品
ネタバレ
商業小説版未読、原作途中まで既読でのレビューです。 なろう系のテンプレを詰め込んだ作品です(投稿サイトがなろうだったかは忘れました、すいません)。 ・理不尽な迫害に晒されていた日陰者の主人公が、チートを得て逆転する ・安い悪役が出ては悪事を働き、主人公にボコられ吠え面かく ・真面目で優しいだけ(敢えて「だけ」とつけさせて頂きます)の主人公が報われまくる 主人公はチートを得てすごい強くなり、なんかすごいらしいかっこいい名前の武器のシリーズを手に入れ、モデルの女の子に好かれ、名門私立学園理事長のご令嬢に好かれ、その縁でなんかすごい名門私立学園に転校し、異世界のお姫様に好かれ、実は血筋に秘密があり、モンスターとも仲良くなり…… と、読んでて何がなんだか解らなくなってきます。 一つ片づけて次へ進むのではなく、例えるならゲーム最初の王様の話で延々そういう説明ログが流れる感じ。そのせいで、せっかくのチートや武器が危機を演出するため弱く描かれてしまい、勿体なく感じます(チートだけはレベルの桁を増やせばいいんでしょうけど、武器やヒロインはどうするのかしら)。 …と、なんか悪口っぽい言い方になってしまいましたが、結局のところ見たいのはそういう話なので、ド直球でこれを散りばめてくれているのは好印象です。 この作品の柱は、「理不尽に迫害された主人公が、理不尽にいい思いをする」事で、別にストーリーやキャラクター達の物語ではないので。 ただ一点。主人公のビジュアルは、もうちょっとソフトに変化させて欲しかったなぁ。 見る限りその変化に意味はない(巌窟王みたく、誰にも分らない姿になって迫害者に復讐するとか)ようだし。
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投稿日 : 2021/03/14
昭和の価値観
こう書くと悪口っぽく受け取る人もいるかもしれないけれど、この作者の漫画(子供向け作品しかしらないので、大人向けだともっと複雑化するのかもしれない)から透けて見えるのは昭和の価値観です。 貧乏だったり、ブサイクだったり、バカだったり、そういうキャラクター達が、裕福だったり、美人だったり、秀才だったりする連中と一緒に元気に前向きに生きています。 ネガティブな個性をネガティブなまま、変に表現を避けたり、上から目線で「可哀想な人達」に描いたりせず、「人間それが全てじゃない」と説いています。 (金持ちや美形への僻みが強いように感じられるけど、そのあたり遠慮がなくて「暮らす世界が違うもの同士遠慮なく悪く言い合う(けど否定はしない)事でバランスを取る」というのも昭和っぽいですね) 今だったら、メジャーになったら「こういうとこ叩かれそうだなぁ」なんて部分がつらほら見受けられるのですが、人間愛に溢れた良い作品です。 第二話以降も描いて欲しいなぁ。
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投稿日 : 2021/03/13
少年漫画と違うベクトルの中二的ヒーロー
食い扶持を稼ぐ必要がないので現実に触れる機会が少なく、反面で使い切れないほど小遣いをもらっている訳でもないので庶民の感覚からそこまで外れたわけでもない、というのが主人公の立ち位置です。 現実からほどよく遠いが遠すぎないおかげで、弁えられるだけの段階に達しつつ、常識が「何故常識なのか」を考える手前の段階にいる、と言って良いでしょう。 そんな主人公が相対する相手は地位があったり暴力でこちらを圧倒していたり年上だったりリア充だったりする「上の存在」。ですが、彼らは主人公より更に手前の「弁える」手前の段階にいるので、主人公の素朴な疑問とかで「ハッ」と気づかされたりして、物語が進んで行きます。 表現として失礼なものになってしまうのは申し訳ないのですが、「読者的に共感できないほど高みに行ってしまう」事のない主人公が、相対的に「主人公以下」に設定された連中をなぎ倒す(物理的にではないですよ)展開はかなり痛快です。
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投稿日 : 2021/02/11
高二病を逆手に取った名人
この作家さん、元々スタイルとして「魔法少女もの」とか「モンスター娘ハーレム」などの「元々ツッコミどころ満載だけど楽しみたいところを楽しめればいいよね」って割り切りがあるジャンルに、「そんな都合のいい事あるわけないだろ」と捻くれた理屈を持ち込んで説教する系統が多いです。 いわゆる「中二病」の後、その反動でそういったものをやたら否定したがるお年頃の傾向を「高二病」と言ったりするらしいですが、その方向で作風を確立しています。 ……と、こう言うと悪口なんですが、いずれも作品としてちゃんと面白いのは流石です。 理屈で説明する都合分かるんだけど、ファンタジーに踏み込んできて「魔法」を排除するのはちょっと何かなぁ、とは思うのですが、それを差し引いてもしっかりエンターテイメントとして出来上がっています。 「その世界ルールだったら今のこの状況になっとらんやろ」ていう部分はちゃんとスルーしてあるので、単純な高二病ではなくて、面白くするための方法論である事も分かります。 今回ターゲットになったのは「異世界転生」ですね。JRPGの世界に放り込まれちゃった、てやつ。 主人公はリアルから転生した少年ですが、何か自分だけが使える大破壊ビームとかを持ってる訳ではありませんし、アイテム無限ストレージとかステータスウィンドウとかがあるわけではありません。 ジャンルとしてはお馴染みの「異世界の事を異世界人の価値観で語ったら分からんので、現実の人間の目を持ち込む事で描きやすくする」てやつです。 しっかり面白いです。これからの展開にも期待します。
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投稿日 : 2021/01/16
ここ最近で一番の当たり
なろうっぽいけどなろうじゃない…でいいのかな。 経験豊富で強力なベテラン冒険者だが、世界を救う勇者でもないし、チートを有した転生者でもない、育ちが悪くてぶっきらぼうな大人の主人公と、親に捨てられ一人で生きていく事を決意した底抜けに明るくて能天気でまっすぐで生意気なちびっこの話です。 そんな二人が、ベースになってる村で、役目を果たしながら呑気に日常を過ごすのですが、この二人のバランスが良く、取り巻くキャラクター達も魅力的で、この手の「和製テレビゲームぽいファンタジー」漫画でここ最近(自分の中で)一番の当たりでした。 主人公が何気にモテモテなのも好印象です。 読んだ印象で一番近いのは「よつばと!」あたりでしょうか。あと何となく「マガジンぽい」感じがします(掲載誌確認してないですが)。 個人的に、ヴェロニカの理不尽さがいかにもハジメにべったり甘えてる感じがしてすごく好き。
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投稿日 : 2021/01/10
編集もっと頑張れ
ネタバレ
原作読みつつ、書籍版スルーで漫画版読んだレビューです。 この作品、タイトル的にはいかにも「ヒロインざまぁ!」するための作品なんですが、ヒロイン側にも事情(ご都合?)があって不本意なパワハラをしていた事になったり、ヒロインが「真のクズ」にならないよう配慮しているので、目指すところは「ゲザらせて復縁」、さらに「現地ヒロインとの三角関係」あたりじゃないかと思っています(スパッと終わるよりはだらだら三角関係が続くようだ…て結末の方が好みなので、ちょっと願望も入ってます)。 原作は結構もっさりしてて、本書で言う例えば主人公が魔法のコントロールを学ぶような「ちょっとしたイベント」のくだりが多々入り、物語の進行を遅らせている部分があります。 全くよそ者の主人公が異世界から来て手探りで…という物語向けの手法で、既に現地でしがらみを持っている原住民が主人公で、物語自体が既にある本作では不向きなんじゃないかと思うのですが、そこはまぁ好みでしょう(不向きと言いつつ私個人には好みだったりします)。 ただ、コミカライズに当たってはズバッと省いていい部分だと思います。 漫画の強みは絵がある事ですから、テキストだとイメージしづらい部分、キャラのビジュアルや表情、地理、距離感やサイズ感、アクション等の描写を重視した方がいいと思うのですが。 ここがどうにも中途半端に感じます。原作リスペクトで再現を目指しているって言うにはちょくちょく改変がありますし、漫画の面白さを追究するには原作の「漫画で見せられてもな」って部分に尺を取られすぎていたり、せっかくのアクション場面が大ゴマ必殺技ドンで片づけられてしまったり。 漫画家さんの絵柄は大変好みで、キャラのビジュアルや表情は大好きなのですが、「漫画としての面白さ」をもうちょっと前面に出した方が作品として良いと考えます。 このへん、原作者が言う事でもないし、漫画家がそう強く主張できる事でもないですから、担当の編集さんに頑張って頂きたいと思います。
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投稿日 : 2020/12/29
傷ついて歪んだよそのガキに縋られて人生棒に振るおっさんの話
一時、ネット界隈で問題作扱いされてて気になって読んでみました。 そちらでは「未成年の女の子を性の道具としか考えていない醜悪な作品」みたいな扱いでしたが、まぁ「そういうのは煽るもんだよな」と思っていたんですが、やっぱり全然違う作品でしたね(「エッチな絵が見たい」的なニーズを狙ったカットが多数あるのは確かだと思います)。 ヒロインは歪んだ家庭環境で抑圧されて、何と言うか歪んでいます。 自分で見つけた自分の役割を求めているような、自分が逃げ込む聖域が欲しいような、いっそ全部壊れて破滅してしまいたいような。 主人公は妻に先立たれ、娘は不登校、職場でも責任ある立場で、誰にも頼れず疲れ切っています。 そんな主人公がうっかりヒロインと出会ってしまってさぁ大変、ていう話でした。 正しい選択肢は主人公が面子を捨てて、「しかるべき相手に相談する」事です(ヒロインの母親にカウンセリングを受けさせてやる事、かも?)。 でも、主人公もヒロインも病んでるので、選択を間違えます。そして共依存みたいな関係になり、次第に切羽詰まって……。 そんなはらはらする漫画です。
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投稿日 : 2020/12/29
かなりこじらせた漫画
この作品、詳しく調べたわけではないですがSNS発だそうで。 多分当初は、「ある程度仲良くなって気が置けない関係」での「ナマイキな後輩美少女のキツめのイジり(=甘え)」が主軸だったんじゃないですかね。安心しきってマウンティングしてくる後輩可愛いのう、ド直球返されて赤面する後輩可愛いのう、みたいな。 これが連載に当たって、二人の馴れ初めから描いちゃってるせいで、印象が変わってるように思えます。 この漫画、読んでて連想するのは、大昔の子供向けボーイミーツガールで見かけたような、「田舎に越してきた物静かなお嬢様に一目ぼれしてちょっかい出すクソガキ少年」の構図です。 少年(長瀞さんポジ)がお嬢様(先輩ポジ)をいじめるのは、照れ隠し&関心を引きたいけど(クソガキなので)クソガキ言語しか知らないから。 お嬢様はルックス・地位・人間関係全てに恵まれてるけど抑圧されてて、自由奔放で自分を壊れ物扱いしない少年が実は気になってる。 周囲はそれをある程度分かった上で、それでも「女の子を虐めるな」と少年を叱るし、少年自身も「仲良くしたいのに」「なんであんな青瓢箪が気になるんや」と内心苦悩してる。 でもお嬢様が窮地に立たされたら、クソガキながら男気溢れる少年は、なりふり構わぬ必死の行動力でこれを助ける。 そしてお嬢様は少年に惹かれ始めて……。 この構図を基準にしちゃう人には向いてない漫画だと思いました。 長瀞さんは(多少不器用さは見て取れるけど)「普通の子」を装えるだけの器用さがあり、ルックス・地位・人間関係で先輩より恵まれてる。周囲は先輩を守るでもなくむしろ「後輩に虐められて言い返せない情けない奴」「女子と接点できて喜んでる変態」扱い。 先輩のピンチを助ける「男気」を見せる事はありますが、主なエピソードは「先輩虐め」。 巻数進んで関係性が出来てきたら、「ナマイキ後輩の信頼と愛情の表現」て見えてきて、まぁまぁソフトな構図になってくるんですが、それでも長瀞さんのやってる事は単なる「陰キャ虐め」ですし、先輩も竿役なのが露骨で可哀想。 この漫画が描きたいとこにたどり着く前に耐えられなくなる人、結構いるんじゃないでしょうか。
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