変身サルトルさんのレビュー

トニー対とら 男意気ではトニーの勝ち。 人情ではとらの勝ち。 風子対寅 風子にうちゃられて寅の負け、おまけに熊にも負け。

大原麗子さんなら誰だって不倫しちゃいますよね、寅さん。 ましてや、ふたり旅なんて、私ならあんなことやこんなことまでしちゃいますが、寅さんは偉い。そこが良い所なんですよね、山田監督。

樋口可南子さんと平田満さんの恋の行方を寅さんが指南するという、第一作目でさくら＆博を結びつけたようにうまくいきますか？ 美女と野獣編、このシリーズあたりから寅の恋も第2段階に突入ですね。

さすが都はるみさん歌が良かったです。 最近は演歌をほとんど聞くことがありませんでした。 やっぱ、日本人だね、演歌がこんなによかっただなんて、です。 とらやの中庭を前にして歌う京はるみ、それを二階で聞く寅さん、ベストシーンです。

いしだあゆみさんは青大将やら寅やらすかれていいですね。 鎌倉での親子の再会もよかったです。ほたるちゃんも連れてきたかったです。（北の国から番外編かな）

香川さんの英会話、さすが留学していたこともあって本場仕込みで素晴らしいです。 香川さんが中期の黒沢作品｢赤ひげ｣とか｢天国と地獄｣などに出演していた当時はびっくりするほど美しかったです。 寅さんとの２ショットも素晴らしいです。

ウィスキーのCMでした。なんだか昭和の匂いがしますね。 寅さんには和美人が似合います。 ところで、最近は大原麗子さんをとんと見かけません。 どなたか、ご存知の方教えてください。

夜間高校での寅さんが素敵です。 学校の３部作の前書きのようです。

昭和41年の作品です。 レーコード店のようすがなつかしかったです。 広島の町を知る人には、街並みが良かったのではと思います。 映画の中でトヨタのパブリカがたくさん走ってました。非常に懐かしかったです。我が家でのはじめとの車でした。 私は最近、昭和30年代から40年代の町並みに興味があります。自分の少年時代を映画の中に見つけて、懐かしんでいます。 寅さんシリーズのおばちゃんこと三崎千恵子さんとの共演も新鮮味がありました。

冒頭の沢田の歌は不要です。 出来が良くありません。やはり人気アイドル（ジュリー）を使用して作品をダメにした１本です。 寅さんファミリーがいるので見れますが、沢田＆田中では盛り下がってしまいます。 山田監督には申し訳ありませんが、もっと寅さんをメインにすべきでした。

“男はつらいよ”シリーズ絶好調の作品だと思います。 宇野重吉さんに大滝修二さんと太地喜和子さん、当時の一流の舞台俳優が出演しているので、どのシーンをとってもすばらしいです。

吉良：三木のりへい 浅野：嵐寛十郎 殿中の場が大変面白かったです。 さしずめ寅さんは大石内蔵助かな？

ハワイ旅行とら屋御隠れ騒動は初期作品の中でも傑作中の傑作です。 コマキストが泣いて喜ぶ、超ミニでの小巻さんのおみ足が最高に良いです。 おばちゃんのハワイ洋行お衣装がまたまた超かわゆいです。

樫山文枝さんといったら「おはなはん」朝ドラの名作ですね。 「おはなはん」のテーマ曲は倍賞千恵子さんが歌っていました。 今回は大学の助手役で男だったら寅さんの大嫌いなインテリ役です。 桜田淳子さん、久しぶりに見ました。きっと良い奥さまになっているんでしょうね。

寅さんとリリーの相合い傘はこころに沁みるシーンです。 私にとって浅丘ルリ子さんの代表作は寅さんシリーズ４作全てです。 大劇場で歌うリリーの姿を想像させる寅さんの話は私のベストシーンです。 ばかな寅さんに利口なリリーの結婚式、見たかったですよね。さくらさん。

十朱さんも素敵ですが、春川ますみさんも素敵です。 寅さん映画に出てくる女優さんはみんな素敵です。 これも山田監督の成せるわざなのでしょうか。 追記：予断ですが 新国立劇場で9月26日に“綾の鼓”と“弱法師”で十朱さんを拝見しました。十朱さんの素晴らしさに圧倒されました。

気難しい、歌子さんの父親役の宮口さんと寅さんのなんともいえない、かみ合わない会話がいいです。 寅さんが父親と娘を仲直りさせる、そんな話がこころに染み入ります。