こうひこうさんのレビュー

一般的な評価が低くても良いと思う作品は沢山あるし原作が好きなので挑戦したけれど、これは自分もダメ。 長編の原作を実写化するに当たって避けて通れない、かつ、作品の出来を左右する 脚色、ストーリーの改変が悉く上手く行っておらずつまらない。 巨人のCGだけはまあまあと思いますが、他に何も見所がありませんでした。 前作は原作を想起させる場面があり何とか最後まで見られたけれど、本作はギブアップです。

西部劇らしい古き良き時代の人間模様、爽快感といった要素はないに等しい。 一方、作品の設定に合った演技・映像の良さはありますし、ありきたりでない内容はありました。 銃撃戦シーンは肝でもないし尺も僅かだけれど合格点かな。 個人的な好みですが、ラストの1分足らずのシーンにもう少し時間をかけてくれたら★4つだったかも。 あまり好きになれないけれど、出来は良いという複雑な思いを抱かせる西部劇でした。

最近少しミュージカル映画の良さも分かってきた（つもりな）ので、未見のアカデミー作品賞作品だからと観てみました。 ブラックジョーク的な歌と踊りで楽しく観られたシーンもありましたが、「バーレスク」の方が好きかな。 モラルもなにもない脳天気ストーリーはミュージカルならではのものでしょうし、可も不可もありません。

リブート作品が公開中なので観直してみたのですが、劇場鑑賞した当時よりも評価は上がりました。　 話の詰め込み過ぎで少々まとまりが悪い所に尻切れトンボ気味のラスト。何よりヒロインを死なせたのが許せず、　 劇場で見た時は小さな子供も見る映画でこれはないだろうと受け入れられない気持ちが強かった。 ただ、改めて観直してみると本当は続編でやりたいことがあったんだろうなあと思えるストーリーで、 嫌いだった結末の見方が変わりました。また、アクションシーンは見やすく爽快感のあるものです。 シリーズ物と言っても一作一作が勝負の世界なので、続編ありきの作品を全面肯定する気はありませんが、 本作の伏線が回収されれば続編は名作になっていたかも分からず、打ち切りは悔しかったでしょうね。

描写は大したことがないけれど設定が残酷、また、米軍や登場人物達に無能だとかバ○ とか言いたくなりますが、感染が広がる時ってこんなもんかなという気もします。 実際、数年前のエボラ出血熱騒ぎの時も危機意識を欠いた人の行動がよく記事になっていました。 パニックや人間ドラマの描写は良いと思います。 一方、カメラワークの悪さで何が起こっているか分かりにくい場面がチラホラあったのはマイナス。 自分が近年見たゾンビ映画の中では一番ましと思うので評価甘め。 続編があれば意味のあるストーリーになると思うのですが、なかなか企画が進まないようですね。

おバカ映画に近いラブコメですね。下ネタは過激なものですが、一人で観ている分 には思わずふきだしてしまうもの。初めて見るジェシカ・アルバのドジ女ぶりが新鮮で 散々笑わされましたし、作品の下品さを中和する効果もありました。 ただし、後半から爽やか路線に切り替えたかったのでしょうが、主人公を必要以上に パニック状態にしてしまって（役者のせいではないのですが）見ていて痛々しかっただけでした。 お笑いも急に止まってしまって何が狙いだったのかよく分かりません。 クレジットが流れている間のベンギンのぬいぐるみ相手のあのシーンに至っては 蛇足の上に減点対象でしかない。前半★4～5、後半★1～2という感想です。

単なる恋愛物を超えた人間ドラマで、永く印象に残る作品になりそうです。 動のエミリア・クラークと静のサム・クラフリン（と言えばいいのかな？）の 対照的な演技が絶妙でBGMも効果的。中弛みがない展開力がありました。 エミリアがコメディ映画並の大袈裟演技をしており最初は違和感を覚えるほどでしたが、 天然の明るさと純粋さを持つルイーザの人物像にマッチしていたと思います。 また、彼女の演技（ルイーザの存在）があったからこそ、賛否両論出る重い内容を含んでいるにもかかわらず、 鑑賞後も不思議と気持ちが暗澹としませんでした。珍しい後味の作品です。

無駄にチョイ役のキャストが豪華なアクションコメディ。とは言ってもアクションシーンは僅かです。 主役二人の人物設定は良いと思うのですが、ギャグがツボに嵌りませんでした。 笑ったのはジーターのカメオ出演シーン含め2箇所だけで他に見所はありませんでした。

拾いものを期待して観たけれど、よくあるカーアクション映画で可もなく不可もなしという感想。 ブレイキング・バッドのジェシーさんお久しぶりでしたが、正直主演としては華が足りないかな・・・。 カーチェイスシーン、仲間の描き分けは悪くないし、トラブルが続くのでハラハラ しながら観られるはずなのですが、演出がいまひとつ上手くいっていない印象。 結局、助手席にイモージェン・プーツが座っていたレース会場までの行程が一番印象に残りました。 ヒロインだけはワイスピシリーズに負けていないと思います。

冴えない生活を送る女が突然乱入してきた戦士に助けられて、実は・・・と基本的には単純な話なのに、 世界観や登場人物の説明が上手く行っていないから、つまらない作品になってしまっています。 キャストもいまひとつで期待していたアクションシーンも大して新鮮味なし。 お金をかけているからCGは良いですが、中身が伴わない映像には何も感じません。★2‐。

コメディとしてはいまひとつだったけれど、ドラマとしては良かったかな。 中盤まではありきたりの作品でしたが、設定・アイデアの良さが終盤から活きます。 3組の恋愛を中心としたストーリーで、内二組は過程もオチも上手く描いていたと思う反面、 肝心の夫婦二人にあれだけ○○の応酬させておいて、結論ありきのまとめ方をしていたのが残念。 ゴズリングが珍しくチャラ男役でしたが、どんな役演じてもカッコいいですね。

お金をかけて構築した14世紀の舞台に馬上槍試合という滅多にお目にかかれないアクション。 加えて主演が今は亡きヒース・レジャーで、単純明快過ぎるストーリーさえ受けつければ十分面白い娯楽作品。 一方、脚本とアクションシーンが惜しいなあという感想。我儘な性格の設定でヒロインがぱっとしないし、 平民が貴族のスポーツで強くなる過程にこそ爽快感があるのにほぼ最初から強いのが何とも残念。 馬上槍試合のシーンもほとんどが同じような形で勝敗がつくので、あまり興奮できませんでした。 惜しいと思うだけに色々ケチつけてしまいましたが、娯楽作品としてのツボは押さえており、かなり楽しめました。

前作を見た時の感想とほぼ同じですね。 正直主人公のソーにそれほど魅力は感じないけれど、ロキとヒロインはじめ 準主役、脇役陣はマーベル単体作品の中でX-MENの次に好きです（敵はいまひとつかな）。 ストーリーは前作同様単純明快でテンポも良い。特に印象深いシーンがないのも前作同様。 すぐに忘れてしまいそうな内容ですが、まあまあ以上に面白かったです。★4‐。

ドンデン返しや意外性のあるストーリーが肝の原作で、シュワちゃんVer．を知っている人には いつあれが来るか？と最初から構えられてしまうため、リメイクの時点で一歩損しています。 なにかプラスをしないとってことで、設定を少し変えて、当時旬だった女優二人と CGをふんだんに使ったアクションシーンで勝負した感があり。 悪い出来ではないと思いますが、最初の理由で平均点が精一杯という感じ。設定も前作の方が良かったかな。 撃つ前にしゃべり過ぎというお約束が終盤に目立ち過ぎなのを何とかしてくれたら もう少し面白くなった気がします。

予告編やあらすじからは想像できない内容だったけれど、良い意味で裏切られたSFドラマでした。 ただし、娯楽作品らしからぬ意見が分かれそうなポイントがあるので、後味の良し悪しは観る人次第だと思います。 ある状況を作るために片道120年の移住という飛躍した設定をしているので突っ込みどころは多いのですが、 新鮮味があるし映像、テンポは良い。登場人物が少ないこともあって、心理描写は丁寧かつ秀逸。 あるアクシデントから二転三転する状況下での男女の心理状態・選択が見所であり、異なる意見が出るところ。 2時間があっという間の展開で面白かったし結末にも納得できたので、自分はこの評価にします。 クリス・プラットが意外に良かったし、ジェニロレはさすがオスカー女優というところを見せてくれました。

内容が薄くてもハッピーな気分にさせてくれるドラマやコメディは大好物なのですが、その種のエンタメ映画 にしては、テンポが悪く盛り上げるのが下手な印象。恋愛パートのやっつけ感が特に酷い。 前半が退屈で、マクアダムスのハイテンションな演技に救われた恰好になっています。 視聴率がアップする転機がどれも唐突で爽快感は薄いけれど、笑いのツボは抑えており後半はまあまあでした。

コメディというより青春ドラマですね。笑いを誘われる場面はほとんどなかったです。 ヒロインが可愛くて演技が上手いから早送りせずに最後まで見られましたが、正直、 内容そのものは面白いと思いません。 あばずれ女と噂を立てられても注目を浴びたい、別の自分を演じたいという気持ちが分からない。 女性なら共感を持てるのかな？

ですが、ややこしい話ではないので、登場人物の会話と映像で問題なく入っていける世界観でした。 バトルシーンが長くて少々疲れたけれど、長編の原作を短時間で映画化する際、下手にドラマ部分を 意識しても時間不足で上手く行かないことが多いし、バトルシーンの出来が良いからこれで納得できます。 その分ストーリー性に乏しく原作を知らない者には感情移入し辛い面はあるけれど、 登場人物の描き分けはできていました。 劇場ならもっと迫力があったと思われ、この出来なら観に行ってたらればの心境です。

前半は女同士の緊張感のある泥仕合、後半のサスペンスも合格点程度の捻りがありまあまあ面白いのですが、 ちょっと狡いというかややこしい描写があるので、そこの評価が観る人次第かも。 キャストに魅力は感じなかったけれど、平均点より少し上位のサスペンスという感想です。

胸糞悪いとまでは言いませんが、爽やかな気分になれない映画であることは確か。 どうなるんだろうと最後まで観る者を引きつける力のある映画であることも確か。 ここまで後味悪くする必要があるテーマ？という気はするので、好きな作品かと聞かれたらNOだけれど、 脚本、演技等は文句つけにくい位完成度が高いものです。