こうひこうさんのレビュー

この手の映画は多少CGや撮影技術が進歩しても陳腐化しないのがいいですね。 10分経過した時点で面白い予感がする作品で、スタートダッシュの勢いのまま 勉強遅れたらどうするんだよと内心で突っ込みを入れながら楽しく観れました。 終盤に失速した場面があったし、ミランダ・コスグローヴはじめとする子役達 にもっと出番をあげて欲しかったけれど、じゃあ本作くらい終始ニヤニヤしながら 観れた映画あったっけ？と考えたところ、あまり心当たりがないので最高評価にします。

他の方のレビューにアメリカ版007という記載が複数ありますが、 私もそのフレーズがしっくり来ました。秘密兵器授与式もボンドガール的存在もありますしねｗ 007シリーズと同じく主人公がひたすら無双するので、後半になるにつれ若干飽きが出てしまう点もそっくり。 ストーリーは新エージェント誕生の序盤はまだ新鮮味があるのですが、中盤位からは平凡なもの。 それでも、アクションシーンは良く工夫されていますし、アクション映画好きなら観て損はないと思います。★3+。

表題の事件を基本ドキュメントタッチに描いています。相当の年月が経過したからこそ映画化できたのでしょう。 過激な描写は控えているものの、誰も助けなかったという根幹にある暗い部分、臭い物に蓋をせず撮っています。 淡々と事実を描くのかなと思っていたら、一箇所完全な創作シーンがあり、そこで訴えたいことも分かりました。 胸糞悪い映画ですが、忘れろと言われても無理な出来で、事件を風化させないことに成功していると思います。

香港映画に期待しているのはアクションシーンだけど、 妹役の体術と白人少年役の棒術はなかなか良かったです。爺さんのワイヤーアクションは香港映画らしくやり過ぎｗ 単純で良くまとまってるんだけど、ドラマ部分は少し退屈だったかな。

古典的名作のリメイクだからどうするのかなあと観てみたら、時代の流れでいろんな人種を七人に入れて、 とにかく派手にドンパチやることを選択しましたって感じでドラマ部分は平凡。印象に残るような台詞もなかった。 一方、力を入れているアクションシーンの迫力は自分が観てきた西部劇の中でも屈指だと思います。 痺れるほどと言うわけじゃないけれど、デンゼル・ワシントンとクリス・プラットはカッコよかった。

リアリティーなしの上手く行き過ぎな話を主人公の勢いとテンポの良さでカバーする作風は前作と変わらず。 裁判から国政にと舞台を移して大風呂敷広げたのは良いけれど、続編の難しさもあって、 勢いもテンポもストーリーの脳天気さについて行けなかった感じ。 コメディではそれはないだろと言いながら笑えるか白けてしまうかの差は紙一重なんだろうけれど、 作品への印象は全く違ってきてしまいます。 ★5つつけた前作からあまり時間を置かずに観たのも失敗だったかも。

「タイタンズを忘れない」の二番煎じかと思っていましたが実話に基づいていますし別ものですね。 人種差別、アメフト、キリスト教と日本人には馴染が薄いと思われるものがテーマ。 アメリカに住んでいれば理解できるのかなあという場面もあり、お薦めするのは難しいけれど、 伝わって来るものはある映画でした。

原作に忠実なリメイクらしいですが、原作は観ていないので比較はできません。が、結構気に入りました。 劇中のレン（ウォーマルド）は根が好青年だしアリエル（ハフ）はいかにもアメリカンな可愛いさで支持できる。 レンの大人たちの心を動かそうとした奮闘ぶり、やり方は遥か昔に青春期を過ぎた私でも好感が持てました。 反面、（地元の）若者たちからダンスをやりたいんだという情熱がいまひとつ伝わって来なかったのは惜しい。 また、主演二人が素晴らしいダンステクニックの持ち主なので、 クライマックス中心にもっと二人のダンスシーンを取り入れても良かった気はします。 ケチもつけましたがテンポが良いし、ダンス好きならかなり楽しめる映画だと思います。

表題の通り。怖いと思った場面はありません。 突き抜けた要素はないしクライマックスは盛り上げ損ねた感もあるんだけれど、退屈せずに最後まで観れました。 まさかゾンビ映画で男の友情と使命感に僅かでも感動させられるとは思わなかった。★3+。

面白い？と聞かれると少し違うんだけど、こんな地味な素材でよくここまで見せられるなあと賞賛するしかない。 人物と状況の説明というか描写が抜群で、意味がないシーンがほとんどなかった。 チューリングという「普通」じゃない人が如何にして大事業を成し遂げたのかを淡々と描き切って成功している。 役者は本作出演前から既に名前の通っている人達だし置いておくとして、 監督（脚本家も？）は本作がハリウッド出世作のようなのでこれからが楽しみです。

序盤冗長で嫌な予感はしたのですが… なんかドタバタやってるなあ位の感覚でしか観れませんでした。 3部作から監督が替わったのが大きいのかな。ジャック以外のキャラに魅力がないのもきつい。 お金かけているだけあって所々良いシーンはあるんですが、それでも★2つかなあ。

親子、恋愛、友情というこの手の作品の鉄板テーマに関しては抑えるべきところは抑えているんだけど、 ストーリー、脚本ともありきたりで平均点前後位。 いかにも気の弱そうな主人公が自分のやりたいことを見つけてスターになっていく過程、ローラーゲームの迫力・面白さが 本作に個性を持たせる肝だったと思うのですが、佳作と言えるほどの勢いは感じませんでした。 ただ、興行成績はイマイチだったようですが、俳優が初監督した映画としては良くできていると思います。

亀には感情移入しにくいし、速い展開時は誰（亀）が誰（亀）だか見分けがつきにくいのも難点。 氾濫するヒーロー物映画群の中で突き抜けたものもない。 一方、ストーリーはコミカルで単純明快、アクションは平均以上。 亀たちはファンキーで純粋に正義を愛し無暗に人を殺さないので、小さな子供でも観れる点は良いと思います。 興行的に続編は微妙のようで私は構わないのですが、最近は内面に陰があったり内輪でやり合ってしまう ヒーローが多いので、この亀たちのようなヒーローも必要かなという気もします。

ケイト・べッキンセイル初の本格コメディか？と飛びついたら普通のヒロイン役でがっかり。 40過ぎてもまだまだ綺麗だし、一箇所だけ笑えましたけどね。 全知全能の力を手に入れるという設定ですから、さぞやサイモン・ペッグがおバカやって笑わせてくれると 期待していましたがそれほどでもなかった。 結末はさもありなんというもので可も不可もなし。面白い？と聞かれたら自分の場合表題の返事になります。

逃げようとする者を延々といたぶり続ける中盤までのしつこい描写には、げんなりさせられるだけで怖くはない。 これはただの拷問描写映画だわと早送りも考えたほどですが、終盤はしっかりホラーしておりインパクトもありました。 私的には中盤までが★1～2、終盤は★4という極端な作品です。

悪い男たちに虐待される二人の女が運命に立ち向かうという話で、邦題とパッケージからスタイリッシュな アサシンの活躍を期待すると裏切られます。 主人公達の反抗に計画性がなく耐え切れず○○しました的シーンが多過ぎでキレがないし、 クールなキャラ設定なのでしょうが、主役二人の感情表現があまりにも乏し過ぎて感情移入し辛い。 二人の間に通う友情ともがいてももがいても抜けられないこの状況という描写はまずまずだったのに、 これじゃあ折角のクライマックスが活きません。

勝手な推測ですが、人間に利用されて最後は殺される「キングコング」（昔のやつ）へのアンチテーゼを主張 したとも思えるゴリラ（というか恐らく動物全般）への愛に満ち溢れたベタベタストーリーの映画です。 かなり古い作品ですから映像は辛うじて今でも観れると言う程度。 でも、下手にストーリーひねっても結局CG凄いねだけで終わってしまったり、中途半端にリアルにこだわって 却って突っ込みどころを増やしたりして観客に何を感じて欲しいのかさっぱり分からない最近の「大作」よりは上質だと思います。 私は少しですがうるっときてしまいましたｗ 泣かせたいなら泣かせるように、スカっとさせたいならスカッとできるように単純に作った作品がもっとあってもいい （そういう作品ばかりでも困りますがｗ）…と20年前に作られた本作を観て思いました。

ファッションにしか興味がなさそうな女の子が底抜けに前向きな性格を武器にまったくお門違いにみえる分野でも大活躍という話。 リアリティーは全くなく、上手く行き過ぎて白けそうになった場面もありましたが、テンポの良さと主演女優の演技に押し切られ た感じです。後半になるほど勢いにのってくるストーリーが抜群で、これだけ笑えて爽快なコメディ映画は初めてかも。迷わず★５つ。

先の読めない展開で、ゴズリング演じたルークとその息子ジェイソンに繋がるストーリーを切り取れば佳作。 一方、エイヴリーにこれだけ時間を割く必要があったのか？というもやもやが強く残ります。 ミス（ジェイソンは最後まで知らない）でルークを射殺して調査で嘘をついてからの行動がすべて大きな野心と少しの正義感と罪悪感に 基づいているだけの人です。15年間もルークの家族の写真持ち歩いているけれど贖罪も正義も行わず、復讐もされず順調に出世して終わり。 この物語に必要な存在ではありますが、主役の一人として扱ってまでして、何を伝えたかったのかよく分かりません。 最初のルーク編が良かっただけに全体としては微妙な作品になってしまったのは残念です。

ロックが好きだしキャストも豪華なので飛びつきましたが、苦手な全編ミュージカル調の作品 （というかミュージカルの映画化だそうです）と分かっていたら観なかったと思います。 でも、劇中で使われている80年代のロックはほとんど聴いたことがあるものだったし、ノリも 良かったのでまず楽しめました。ロックにもミュージカルにも興味がない方には辛い作品かも。 トム・クルーズとキャサリン・ゼタ＝ジョーンズはよくこの役引き受けたなあと苦笑い。二人とも案外はまっていますｗ