conさんのレビュー

A KITEからの設定を持ち越して、暗殺者が登場してました。 人間の表現、性格から動作まで、 重苦しい不快な表現が梅津さんの魅力で、今回も多くありました。 社会の病んだ雰囲気を醸し出しつつ、コミカルさもあります。 背景や小物、動作も細やかで、 ロケット花火を怖がる時の描写が生々しくて可愛らしかったですね。 走る動き等もゆったりとして重みのあるアニメーションが良い味してたと思います。 主人公の方言、京都弁と言った感じで、大阪弁と違う柔らかい感じが出てて良いですね。 監督の人間描写が好きなので、ＳＦ怪獣物になっていたのは少々残念に思います。 中途半端に終わってるので続編を期待しています。 少し間を空けて、２、３度みるとより魅力が出てきます。

粗暴さは相変わらずでした。 敵味方、キャラクターの濃さが増しましたね。 相変わらずのロックの揺れ具合にがっかりしてしまいますね。 イカレテル感を楽しむ物ですが、恥ずかしい臭みが出るのが難ですね。 後半はホテル・モスクワの攻撃性が面白いんですが、 ヤクザ像がオーソドックスで魅力が少し下がります。

おじさんロイを観ていると、 とってつけたようなハードボイルドと感じました。 物語が進んでいくにつれて、過去の出来事の影響でそうなっただけで、 なり切れないハードボイルドの違和感を良い解釈に織り込められました。 それぞれ過去に何があろうと、 どのキャラも性格に癖が無くスマート、感情の出し方が素直なので、 重さの低い作品に仕上がってます。 キャラクターがセリフで色々と丁寧に説明してくれるので、 内容の理解には事欠かないのですが、少々不自然さが強調されます。 アクションや、義手の技術等、ＳＦ的な内容ですが、 家族や人間との繋がりがメインと感じたので、 その辺りで魅力が出てくるかも知れません。

主人公の坊ちゃんぶりにイラっとするのは、ただの私の僻みの感情ですが、 この作品は、ありがちなＵＦＯを本気でシナリオにした作品でした。 意味深な不思議少女が出てきたり、反応がいろいろオーソドックスで、 どこか観た事のある雰囲気が漂います。 何から何まで古く、それを味にしようとしてる作品ですが、 やっぱり古いのでそこに面白さが出せるかと言うと難しいです。 私にはキャラクターの感情の出し方が、今一真直ぐでセリフに魅力を感じませんでした。 ただ、妙にアニメーションや音楽に力が入ってたのが良かったです。 タイトルは地球SOSなんですが、 地球に意思は無く、苦労しているのは人間、 勝手に代表になったあげく、 地球と言う全体的な雰囲気に仕立て上げるのは嫌いです。

華奢な少女にごついライフルを観ると、 あまりのアンバランスに笑ってしまうと思うのですが、 観始めるとその考えは改められます。 人道的にどうかと思ってしまう出来事、 あまりにも純粋な彼女達の一言一言が今と後に深く響いて来ます。 毎話、絶妙の間とセリフが素晴らしいです。 どれも悲しい話ばかりなのだけれど、ほんの少し希望が入っていて、絶望の話にならない所が、 この物語の素晴らしい所と思います。 Ｏｐの描写、音楽共に良かったです。

序盤からまさかの格闘シーン、そして序盤からクライマックスで笑ってしまいました。 ブラックでとても不謹慎なんですが、度を超えた不謹慎が面白いんです。 Ｂ演出もわざと入れてるのがわかります。 行く所行く所、全部引っくり返すのがアメリカなのだと皮肉ってるわけですよね。 隠れた皮肉がありすぎて汲み取れてません。 人形だからって性描写で遊びすぎなので、間違っても家族と観てはいけません。 下品度はＭＡＸ、そんな中で、背景や人形の質がとても高くて驚きました。 なにわともあれ、取りあえず国債でも買ってみてはどうですか。

１話は言葉も少なくイメージ映像で退屈なんですが、 徐々にその世界に変化が起こります。 とあるおじさんの行動が予想外に刺激的で面白くなったと思ったら、結局何だったのか今もわかりません。 テクノライズとは機械化の事です。 イメージ映像のような、静かなシーンが多く、 表現も抽象的な物が多く理解がし難いです。 理解がし難いのはその行動心理、 結局何がしたかったのかは最後までよくわかりませんでした。 生きる事、進化等、色々思考してはいるんですが、 キャラクターの意思表現が薄くあまり響いて来ません。 際立って良いアニメーションが無いのも残念な所です。 OPがなかなか格好良いのが良い所ですね。 オルガノ(組織名)のお辞儀～列車音からギター音に変わる所がお気に入りです。 特典映像に実録と言うのがありましたが、すこぶる面白くありません。

ストーリー等があるのではなく、 絵画のような綺麗な絵を鑑賞するＤＶＤです。 川や草等がひっそりと動いていて、 音楽が合わさりファンタスティックな画風に空気感が生まれています。 微妙に動いているだけですが質は高いです。 ただ眺めるだけのDVDなんですが、 音楽もなかなか良くてゆったり出来ますね。

ジェット・リーさんは意外に小さい方なんですね。 その背のおかげもあって、子供っぽさが出ていました。 愛情のドラマに出来てはいるのですが、 格闘が際立ちすぎて、格闘の為の物語であって、 物語の為の格闘に感じませんでした。 格闘は演舞、ショーですね。 最後の格闘シーンのイントロの音楽が鳴り出した時はなかなかグっと来ました。

OVAになってから、アニメーションの質が向上していました。 新曲もふんだんに盛り込まれて新鮮味も出ています。 ただ、いつも通りのバサラでした。 歌パワーは健在です。

アンダーグラウンドのアニメですが、 リアル描写ではなく、キャラクター性を活かす激しいアクション物です。 キャラが特異なのも、アニメ（漫画）らしいですね。 セリフが乱暴と言うより、外国アクション映画っぽいですね。 粗暴な馬鹿っぽさや、格好付けた荒々しさですね。 銃撃戦が多いわけですが、ばらつきはあれど、アニメーションもなかなか頑張ってます。 毎回ＥＤへの入り方が好きですね。 暗く沈む雰囲気が良いんですね。勿論ＯＰも良いですよ。 単純に戦闘を楽しんで観るのが宜しいと思います。

声優さんと歌は人が違うそうなのですが、 声質が近いので違和感無く飲み込めるのが良いですね。 良い曲だとは思いますが、同じフレーズを延々聞かされるのは厳しいです。 ここぞと言う時に鳴らして欲しいですね。 どんな状況でも歌うシチュエーションに笑ってしまいました。 毎週似たような展開なので、惰性的で気怠くなってしまいます。 真剣さが少々欠けていて、歌パワーとかどんどん変な方向へ向かって行きます。 観客の反応や様々なセリフが　こっぱずかしい　です。 OPイントロのCGはインパクトがあって良いですね。 今でも凄いCGです。

さわりとしては、3Dcgがとても綺麗でした。 背景の建物から爆発時の破片等とても鮮やかですね。 人物には2Dっぽくするシェーダーを使っていましたが、 今までの物より陰影が綺麗に出来て独特だったと思います。 特殊なスーツや機械のデザインに人口筋肉等も作りこまれていてかっこ良かったです。 肝心の内容は、 固くて古臭いオーソドックスなセリフや演出がチープさを出して残念に思いました。 人間描写が日本っぽく無い気もします。 大事な出来事のわりに、敵役の思想信条等の表現が軽すぎて質を下げています。 悪役らしすぎるとも思います。 贅沢を言うとハイテク鎖国と言うのなら、 とことんハイテクな日本が観たかったですね。

どうみても戦争を賛美しているようには見えず、 過酷な戦争の観たくない部分を、これが戦争なんだと指摘してくれる作品でした。 銃撃戦に爽快感が無く、混濁を強調する物でした。 彼らがどんな状況で戦場に赴いて何をしているのか、 心情がメインで悲しくなるしかありません。 実際に赴いた兵士がこの通りだと言ったのなら、そうなのかも知れません。 戦争を知らない人達は見なければいけません。 知らないでいると言葉でしか重く受け止められず、 感覚では戦争を軽く観てしまうからです。

サーカスと言っても本番は無く、練習シーンから派生する恐ろしい出来事に繋がって行きます。 ウサ耳のポピーが本当に良い顔するんですね。 ケダモノの仮面も多彩で良い顔をしてくれます。 セリフは無いのですが、その動作や表情で声が聞こえてくるような感覚を受けました。 基本はブラックユーモアで固められてますが、 それを打ち消すキャラ達のコミカルな表現を楽しめると思います。 今、恐るべきタテガミ髭男(パピー)がポピーの父親だと知った事で同様しています。

トップ１よりも世界の描写が濃厚で緻密でした。 設定がファンタジックすぎて１と比べてどうなのかとも思います。 コミカルな表現が見事にシリアスを打ちのめしていました。 映像面はフリクリ同様妥協が無くて良いですね。 爆発が多くてとにかく規模が凄いです。 ＥＤと最後が素晴らしいですね。 ただ、物語で何が起こっているのか規模が大きすぎて細かい所が今一理解出来ないんですよね。

○ィズニーランドのような進んで行くアトラクションが面白いですね。 キャラクターがどれも濃く表現されていて、 展開に教育的な意図を感じました。 仕組みや衛生面等、ファンタジーなのだと言う事を忘れると気になって仕方ありませんが、 そこは気にしないで行きましょう。

キノの旅と言うタイトルと柔らかい絵なのでなので、 ほのぼのとした作品と想像していましたが、そう言った類ではありませんでした。 様々な架空の国を渡る旅を見て行くのですが、 その国がとても変わってるんですね。 その国々の特徴は、様々な言葉の意味を解釈し、ある部分は誇張し、 思想や常識に大きく影響して極端なまでに不可思議な国になっています。 不可思議と言っても笑えるおどけた国ではなくて、 何処か狂った感覚がしてストーリーに深みが出ます。 特別良いアクションシーンがあったりするのではないので、原作が良いのでしょうね。

グロテスクです。 正反対の純粋な彼女達の姿は、和ませるどころか痛々しさを強めています。 酷い目に合いそうにない女性キャラにも容赦の無い仕打ちには驚きます。 設定に関しては人道的で無い研究を国家が行っているのですが、 強引ですけれど過去実際に行っていた実績があると考えると許容出来ました。 私生活の姿が唯一の救いであり魅力な所です。 OPはイメージ映像的なものですが、 悲しく深読みしてしまう壁画のような（神話的な）映像で良いですね。