絶対零度さんのレビュー

７０年代のニューファミリーを描いた名匠「藤田敏八」監督による青春映画。主人公のしがない配達員「高木勇一（奥田瑛二）」は妻「君江（高沢順子）」に家出され、なす術もなく途方に暮れていたが、ひょんな事からとあるロックグループの追っかけ少女「田口彩子（森下愛子）」と知り合いになる。後日、彩子が勝手に盗んだ宝物のカメラを取り戻すため、ラブホテルの駐車場まで追い詰めた勇一は、そこで人に言えない彼女の「稼業（少女売春）」を知る事になる。顧客の代わりに彩子を金で買った勇一であったが、肝心のムスコはインポ気味。それでも、以来、「押しかけ女房」となった彩子と仲良くなるうちに、いつしか二人は互いに愛し合うようになる。本作の「彩子」を筆頭に、ヒロインの森下愛子が７０年代後半に見せた演技はいずれも素晴らしく、まさに「永遠の小悪魔」という称号が相応しいコケティッシュな魅力を放っている。

元少年院教官「軒上泊」の原作を早稲田大学出身の知性派監督「東陽一」が映画化した一本。主人公役は、元高校球児の体育会系俳優「永島敏行」。前半は、永島氏扮する反抗的な受刑者「サード」を中心に、少年院のリアルな日常を淡々と描写。慰問にやって来た社会奉仕団体の女性職員を「おかず」にマスターベーションする等、「キレイゴト」ではない「等身大の少年受刑者像」を提示している。後半は、サードが少年院に収監されるきっかけとなった「女子高生売春事件」を回想。特に、少女売春の共謀者である新聞部（森下愛子）とサードが無人の図書館でセックスするシーン（お互いに初体験）は、有名である。可憐なルックスで次々と売春を重ねる愛子嬢の「小悪魔ぶり」は実に衝撃的。後半部に限れば、実質的な主人公は「新聞部（森下愛子）」というべきか。

かつて一世を風靡した台湾人アイドル「ビビアン・スー」出演の官能映画。まだ、日本で芸能界デビューする以前の作品で、いわゆる「ピンク女優（成人向け映画専門のヌード女優）」時代の一本である。一応は、株で大損した恋人と逃避行の旅に出るというストーリーとなっているが、なぜか序盤から血で血を洗うようなえぐい殺戮シーンの連続。「セックス」と「バイオレンス」という、いかにも「大衆好み」の内容に仕上がっているが、少なくとも「セックス」に関しては、実に中途半端。本作の最大の売りとなっている「ビビアン・スーのヌードシーン」は、数か所にポツポツとあるくらいで、ハードな濡れ場を期待して観賞すると、相当がっかりする。

渡辺淳一原作の短編小説「マリッジリング」の映画化作品。ヒロイン役は、業界屈指の清純派として知られる美人女優「小橋めぐみ」。２５歳のＯＬ「千波（小橋めぐみ）」は、公私共に「それなりに順調な日々」を送っているが、セックス途中で力尽きるような甲斐性ナシの恋人に、ややうんざり気味。ある日、新任課長「桑村（保阪尚希）」に食事に誘われた千波は、彼の事を「既婚者」と知りつつ、その洗練された立ち居振る舞いに、すっかり魅了される。後日、桑村と待ち合わせした千波は、ホテルでお互いの体を求め合うと、以降、二人は不倫セックスの快楽に溺れるようになる。「清純派」のめぐみ嬢が主演とあってか、濡れ場は実に他愛もないモノであるが、それでもヌードシーンは思いの外多く、なおかつ、「もっとも脱ぎそうにない女優が脱いだ」という意味では、大いに価値ある一本といえる。

松田美智子原作の小説「女子高校生誘拐飼育事件」の映画化第５弾。ヒロイン役は、シリーズ最年長（当時３８歳）のベテラン女優「荻野目慶子」。慶子嬢扮する女理髪師「治美」を北村一輝扮する男性客「ケンジ」が拉致監禁するという内容。酸いも甘いも知りつくした「三十路の人妻」という、「飼育」するには、若干、無理があるターゲットというべきか。実際、「飼育」というよりかは、ただの「同棲中の中年カップル」といった印象。「女子高校生誘拐飼育事件」という原作のタイトルを考えると、最早、完全に「別物」といえる。ちなみに、本作は「諸般の事情」で劇場公開を見送られた「いわくつき」の作品で、後に発売された同シリーズのセット商品「完全なる飼育BOX 愛の五重奏」の中でも、唯一「なかった事」にされている。

松田美智子原作の小説「女子高校生誘拐飼育事件」の映画化第４弾。ヒロイン役は、後に「ミスインターナショナル日本代表（２００７年）」に選出された清純派アイドル「白田久子（しらたひさこ）」。当時は「ポスト広末涼子」と目されていたアイドル界の逸材である。恋人から３０万円を無心されたヒロインの女子高生「梨里（白田久子）」は、通りがかりの男に売春を持ちかけるが、揉み合いの最中にコンクリートの下へ突き飛ばされる。翌日、見知らぬ屋敷のベッド上で目が覚めた彼女は、やがて自分が小型ワープロで会話する謎の男「タケル（山本太郎）」に拾われ、さらに「監禁」されている事実に気がつく。「か弱き被害者」であるはずの梨里が途中で「ボンテージ姿の女王様」に変貌する等、シナリオは、ほぼ「破たん」気味。「迷走するシリーズモノ」の典型的な見本ともいえるが、ミス日本代表の鮮烈なヌードシーンだけでも見る価値は十分にある。

年上の男達と一年間の「愛人契約」を結んだ１７歳のヒロインを元ティーンモデルのアイドル女優「安藤希」が演じている一本。テーマ上、「大胆な濡れ場」は避けられないはずであるが、ルックス重視で「ヌードＮＧ」の希嬢を起用した結果、リスクを背負わずにおしゃれに性を語る、実に「うすっぺらい」仕上がりとなっている。また、同名の原作漫画（やまだないと著）のファンを前提にしているのか、ストーリー上で提示した謎の多くは、見事に「投げっぱなし」で、映画から入った人間には不親切な構成。ちなみに、背中に彫った天使の羽根のタトゥーを愛人達に初めて見せるシーンで、申し訳程度の「セミヌード（背面のみ）」を披露している。

名匠「藤田敏八」監督による青春群像劇。ヒロイン役は、永遠のセックスシンボル「森下愛子（吉田拓郎夫人）」。学校一の才女「有島佳（森下愛子）」は、最下位の劣等生「桑田敦夫（永島敏行 ）」に誘われ、鎌倉の海へとやって来る。夜の砂浜で「アオカン」を提案する敦夫であったが、優等生の佳に「果物の名前」と勘違いされ、アプローチは見事に空振りに終わる。翌日、夜明けの海で「狂言心中」に興じていた二人は、偶然通りかかった老人に止められ、彼の自宅でシャワーを拝借。本作の「唯一の見所」である森下愛子のヌードシーン（および濡れ場）は「シャワー」「ホテル」「野外」の３つであるが、いずれもほんの一瞬の映像である。ダブルヒロインのもう一方「島村佳江」のほうが愛子嬢よりも若干余計に身体を張っている。

三十路のグラビアアイドル「山田誉子（やまだたかこ）」主演によるイメージビデオ。かつての国民的人気アイドルグループ「C.C.ガールズ」の二代目メンバーで、同グループ屈指の巨乳の持ち主である。人気タレント「青田典子」を筆頭とする初代メンバー程の知名度こそないが、二代目の中では、（ソロデビュー後に）もっとも活躍した人物。オープニング早々、ネグリジェ姿で「年季の入った」透け乳首を披露する誉子嬢。続く、シャワーシーンでは「うしろ向き」ではあるが、完全に一糸まとわぬ姿となる。中盤のベッドシーンでも「乳首ＮＧ」の条件つきで、大胆なフルヌードを収録。そして、後半のシースルー下着での野外シーンでは、はっきりと「乳首の色と形」を確認する事ができる。さらに、ラストの海岸散歩シーンでは、「横乳」の特別サービスつき。余談だが、同タイトルの写真集も竹書房から出版されている。

松田美智子原作の小説「女子高校生誘拐飼育事件」の映画化第６弾。主演（いわゆる『飼育女優』）は、当時２２歳の新人女優「伊東美華」。借金返済のために、殺人の仕事を引き受けたホスト「文也」は、警察に追われて逃げ込んだとある民家で、そこに住んでいた無口な少女「明子」に匿われる。翌日、家主のトラック運転手「真一」が帰宅すると、真一は、身を潜めた階上の部屋から彼と明子との「異常な関係（誘拐犯と性奴隷）」を目撃する事になる。今回は、エキセントリックな演技に定評がある個性派俳優「佐野史郎」を誘拐犯役に迎え、「局部剃毛」等のハードな性描写に果敢に挑んでいるが、肝心のシナリオ面では、すでに原作とは、完全に「別物」といった印象。また、ヒロインの美華嬢が単なる「ヌードモデル」と化している感は否めなかった（実際、彼女がヒロインに抜擢された理由は『オーディションでの脱ぎっぷりの良さ』）。

ＡＶ女優「羽田あい」がグラビアアイドル時代に出演したイメージビデオ。オープニング早々、屋外で果敢に「手ブラ」シーンを敢行するが、あくまで「爽やかさ」を前面に押し出した無難な仕上がりとなっている。プールサイドでのソフトイメージを経て、ビキニ姿で恒例のインタビュー。「ペロペロキャンディー」でのベロフェチ映像を挟んで、海岸での水着シーンへと続いていき、ラストは、なぜか砂浜の上を制服姿で散歩する。これといったきわどいシーンも一切なく、良くも悪くも「現ＡＶ女優」とは思えない「普通すぎるイメージビデオ」である。

Ｈカップのティーンアイドル「桐山瑠衣」主演によるイメージビデオ。「メルティＨ（とろけるＨカップ乳）」のタイトル通り、ポヨンポヨンの軟乳の持ち主で、オープニングの海岸シーンでは、まさに水色のビキニから「流れ落ちそうな」程のおっぱいの柔らかさを確認できる。続く、屋内シーンでは、ベッドの上で一枚ずつ制服を脱いでいき、ボリューム感溢れる下着姿を披露。プールサイドで元気な姿を見せた後は、再び、ベッドの上でセクシーなイメージ映像。中盤、ビキニ姿での洗車シーンでは、「グラビア界一の自動車好き（趣味は『洗車』）」をさりげなくアピールする彼女。後半以降も、屋内・屋外シーンをバランス良く配置しつつ、イメージビデオとして実にオーソドックスにまとめている。決してハードな内容ではないが、その「メルティＨ」の素晴らしさは、巨乳アイドルファン必見といえる。

松田美智子原作の小説「女子高校生誘拐飼育事件」の映画化第３弾。ヒロイン役の「伊藤かな（元ジュニアアイドル）」は、当時、弱冠「１７歳」という若さで、シリーズ史上初となる「未成年ヒロイン」を実現するため、「香港人監督による香港ロケ作品（事実上の香港映画）」という異例の措置が取られた。本編は、修学旅行で香港を訪れた女子高生「愛」が現地のタクシー運転手に拉致され、以降、彼の自宅で「監禁飼育」されるというシナリオ。全体のヌードシーンこそ、さすがに「かなり抑え気味（前回比）」であるが、後半に挿入されている全裸での濃厚な濡れ場シーンは、当時のかな嬢の年齢を考慮に入れると、実に「ショッキング」といえる。余談だが、映像特典として、前作のヒロイン役（飼育女優）である「深海理絵」との公開対談を収録。