絶対零度さんのレビュー

露出のぬるい「ボルテージＸ」シリーズにあっては、「もっとも頑張って脱いでいる」一人である。少なくとも「ほぼ裸＋靴下」になったのは、彼女くらいだ。それでも、「ＥＩＧＨＴ」シリーズで猛威をふるった藤軍団の過激さは、もはや見る影もなく、せいぜいセクシーな衣装に身を包んで、適当に身をくねらせる程度。着エロ全盛期を知るファンにとっては、なんとも寂しい限りである。

シリーズが多く出ている割には、なんとなくコンセプトが分かりづらい「ボルテージＸ」であるが、要するに「従来の着エロ作品を３倍に薄めた」のが本シリーズである。露出も演出も極めて「ソフト」で、まるで着エロビデオの黎明期を連想させる。「バナナを食べて、手ブラをすれば、十分に過激だった」時代のクオリティーである。行き過ぎた過激路線に嫌気がさしたのか、すべてをやり尽くしてもうどうしていいのか分からなくなったのか、いずれにせよ、「着エロビデオ」は、確実に枯渇しつつある。

確かにある程度の「童顔」の持ち主ではあるが、中身は確実に「大人」である。園児服姿の「似合わなさ加減」とバニー姿の「違和感のなさ」を見れば、それは明らかといえる。今まで芸名に「藤」の名がつく自称「ティーンアイドル（藤軍団）」を数多く見てきたが、今回は苦笑するしかなかった。もっとも、一人の「大人の女」としては、なかなかのフェロモンの持ち主で、イメージビデオとしては、それなりに楽しめる。露出はやや大人しめ。

Ｒ１５の着エロイメージビデオ「１７の御法度」の「有杉京美編」。オープニングは「赤い眼鏡＋制服」という毎回恒例のシチュエーション。その他のチャプターも、良くも悪くも、「中身のアイドルを入れ替えただけ」の焼き直しである。「進歩がない」といえばそれまでであるが、「毎回きっちりと脱がせる」という意味では、内容に「安定感」があるのは、事実。あとはモデルの好みの問題といえる。

Ｒ１５の着エロイメージビデオ「１７の御法度」の「藤池れみ編」。オープニングは、なぜかこのシリーズでお約束になっている「赤い眼鏡」で登場。いくら恒例とはいえ、元が「地味顔」だけに、さすがに違和感は否めなかった。本作が「初イメージビデオ」という事であるが、すでに前半戦で「生まれたままの姿」を披露。最近は、「ヌード＝落ち目のアイドル」という公式が完全に崩れつつある。後半に「疑似ＳＭプレイ」があるが、責める方も責められる方も「黙々と」こなしているため、なにかの「儀式」を見せられているような気になる。

乳首を直接見せずに、かつ、ギリギリまで見せる事で「チクドル」路線を確立した彼女。今まで「見せるか見せないか（脱ぐか脱がないか）」という二者択一の風潮があったグラビア界において「シルエット（形）だけ見せる」という新しい「ビーチク解禁」の手法を生み出したのは、まぎれもなく、小田有紗の功績である。これぞ、まさに「寸止めの極致」。

基本的に「ビーチクＮＧ」であるが、「ビーチクにペインティングをすれば解禁ＯＫ」という、なんともいえない微妙な路線をひた走っている彼女。たとえ「ペイント１ｍｍ」でも「なにか塗ってあればフルヌードではない」のである。ここまで「全裸の限界」に極限まで迫って、結局、一度も「全裸」にならなかったのは、グラビア界広しといえども、小田有紗くらいである。まさに「小田マジック」としか言いようがない。

その大胆な脱ぎっぷりは、最早、「日本一手ブラ（もしくはニプレス）に抵抗のないグラビアアイドル」といえる。まさに「近所のオッサンが夏場に上半身裸で平然と洗車している」のと同じレベルである。おそらく、その大胆さは、自らの肉体に対する「圧倒的な自信」に裏打ちされたモノといえる。これだけのプロポーションを誇っていれば、女といえども、人前でガンガンと脱いでみたくなるはずだ。そう、筋肉自慢のボディービルダーのように。

開始１０秒も経たずに「手ブラ」を披露するサービス精神。ビーチクこそＮＧであるが、全編「トップレス」といっても過言ではないくらいの脱ぎっぷりである。全身にチョコレートソースを塗りたくるシーンでは、おそらく「つけ乳首」ではあるが、ニプレスなしの「生パイ」を拝むことができる。また、室内シーンでの「全裸率」は、およそ９７パーセント。海岸では「透け乳首」も見せているため、某人気作家のタイトル風にいえば、「限りなくヌードに近いイメージビデオ」である。

花を浮かべたプールでのセミヌード姿がなんとも美しい作品である。相変わらず、プロポーションは抜群。また、肝心の露出も「ほぼトップレス」という大胆さである。これが他のアイドルなら「おお～」となるが、彼女にとっては、「手ブラ」「ニプレス」あたりは、最早、「スタンダード」といえる。クオリティーは高いが、その高い部分で「現状維持」がずっと続いているのも紛れもない事実である。