こうひこうさんのレビュー

主人公が人間なら10回以上死んでいると思いますが、コスチュームを着ないアメコミヒーロー位に考えて観た方が楽しめます。 シリーズ物だけれどアクションシーンが売りの作品でストーリーは空っぽに近いので 単体で観ても支障ないと思いますが、1作目から観ている人の方が楽しめる部分も少しだけあり。 本作は仲間キャラクターに関して半数程度は描き分けが出来ていて見せ場もあります。反面敵キャラに関してはダメですね。 主人公等ワイスピシリーズと被る面があるのはどうかなという気もしますが、 キャストは国際色豊かな顔ぶれだし、そこそこ面白いアクション映画だとは思います。

象へのこだわりが尋常でなく、敵も外国人が多いです。タイの愛国映画、象愛護の側面が強いですかね？ テーマ性があるのにタイ映画らしく脚本が粗いのがもったいない。序盤は本当退屈でしたしラストも正直微妙。 犬の敵討ちで人殺しまくる映画よりは理解できましたが、おそらくタイ人が本作を観て抱く感想とは 別物だと思います。これは、育ってきた環境も文化も違うので仕方がないですね。 アクションはマッハと比べると落ちますね。ムエタイアクションは減って関節技が多いですし、 スタントマンの技量も関係あるのか、全体的にキレを欠いています。 とは言え、これほどのガチンコアクションはハリウッド映画や邦画では観れないもので素晴らしいの一言です。

お互いに恋人がいる面倒な設定があるのは「きみがくれた物語」と同じですが、 本作の方が説得力のある脚本と描写です。 一方、痴呆症を患う妻への気持ちよりも、一緒になるまでの過程と二者択一の「クイズ」に焦点を当て過ぎている気はしますね。 年寄り夫婦に重点置いてウケるのかと言われたら難しいところですが。 スパークス原作ですから、ファンタジー要素を楽しむ位の気持ちで観た方がハッピーになれます。

風刺小説のコメディ化に失敗した感じ。ニヤリとできたシーンも僅かであまり面白くなかったですね。 子供にでも安心して見せることができる内容ですよとしかフォローできません。 ジャック・ブラック作品は、なぜかツボに嵌る作品とダメな作品がはっきり割れてしまいます。

ストーリーは単純でアクションシーンはしょぼいというか泥臭い。主人公の復讐の動機は分かるんだけれど、 敵役に人間らしい弱さがあり、ちょっと可哀想になってしまって復讐劇としても面白く見れずこの評価。 よく分からないけれど、これがマカロニ・ウェスタンなんですかね？自分は伝統的な西部劇の方が好きです。 久々にトラボルタを見る事が出来たし、タイッサは将来いい女優になりそうという点は収穫でした。

面白かった。これだけ緊張感が持続するホラーは年間何本もないと思います。 そんなバカなという場面もありますが、リアリティーを追求し過ぎるとかえって面白くないので許容範囲内。 後味の悪さを感じる設定やシーンがいくつかありますが、ホラー映画は嫌われてなんぼの面もありますし、 一概に悪いとも言えない所。本国でヒットしただけの事はあって、出来はかなり良いと思います。

パッケージの女優二名の顔がどぎついしミュージカル映画はたまに観てもイマイチとしか思わないので、 ずっと敬遠してきたけれどこれは当たり。星4つつけるのは初めてです。 アギレラはミュージカル作品に出演している他のハリウッド女優と比較すれば演技は劣るのだろうけれど、 歌い手としては格が違います。舞台シーンは自分が観てきた作品の中では一番良かった。 ストーリーは単純＆脳天気ですが、ミュージカル映画は大概そんな感じなので気にしていません。

B級ヒロイン版マッドマックスという予想で観てみましたが、期待し過ぎましたｗテンポが悪いし盛り上がりにも欠け、低予算なりの工夫が見えません。 主演女優は独特の雰囲気があるのですが、表情が見えにくい撮り方が多過ぎて魅力を出しきれていないと思います。

娯楽作品ではありません。麻薬の密造でしか生計を立てていけない寒村のやりきれなさを淡々と描いており、かなり陰鬱。 それだけに、幼い弟妹と病気の母を支える17歳の少女の悲しいまでのたくましさに目を引かれます。 この少女とて貧困や闇の掟から逃れられない存在である事に変わりはないけれど、僅かに光明も見えるのが救い。 アメリカの貧富の差と聞くとすぐにスラム街を思い浮かべますが、また違った面を見ることができる映画で、 だからどうだという事もないけれど、どんな作品でも（ハンガーゲームですら） 格を上げてしまうジェニロレの演技は凄いと言わざるを得ないです。

冗長な面はあるけれど、ダークナイトに劣らない力作でした。もっと簡潔にまとめて欲しかったけれど、 3部作の最期を飾るにふさわしい練り込まれたストーリーを描くためには必要な時間だったのかなとも思います。 観終わった後は本当に疲れた。それほど、作品に引き込まれていたということでもあります。 近年シリアス風に作られるヒーロー物が多いですが、この3部作を超えるのはなかなか難しいでしょうね。

司馬遼太郎の小説がきっかけで真田ファンになった自分には見るに堪えない映画でした。 実写部分は軽いノリ、シリアス半分ずつ位で一部アニメの構成ですが相当史実を曲げた内容で、しかもそれが 成功しているとは思えないので、延々三文芝居見せられた感覚。十勇士含めて架空の人物キャラにも魅力なし。 作品の下調べもせず真田の名前に釣られて見た自分も悪いけれど、1/3位早送りでは★1しかつけようがないです。

登場人物が少なくお金もかけていないのですが、脚本と構成は良いSFサスペンスです。 特に盛り上がるシーンはないんだけれど、見入ってしまいました。90分に収めているのも快適。 最期「あの人」はどうなったの？とモヤモヤするけれど、サスペンスだしこういう結末もありだと思います。

笑えると言うほどではないけれど、テンポは良く所々ニヤリと出来るコメディ。 作品よりもヒロインはもっと美人の方が良かった旨の他サイトのレビュー数に笑えました。 ただ、悪ノリ気味の作品なので、リース位演技力のある女優じゃないと完全に白けていた気もします。 悪ノリ気味と書きましたが後味は悪くないので、まあまあと言う感想です。

車内に一人・・・というアイデアは買いますが突っ込みどころが多過ぎだし、引っ張り過ぎて肝心の終盤が・・・。 犯人の異常性を演技でも描写でも十分に表現出来ていないため、スリラーの醍醐味の不気味さ、怖さに欠けています。 残酷描写控え目の作りは良いのですが、代わりになるような工夫は見られません。 ジュリアン・ハフが好きならそこそこ見れますが、内容は平均以下ですね。

正義と悪の戦いをシリアスに描いた作品。既に高評価のレビューが沢山あるので今更になって観た私が書くことなし。 敢えてケチをつけるならレイチェル役は前作の人が良かったという点だけ。 時間が長いのはノーラン監督のスタイルの一つのようなので受け入れます。順番通り前作ビギンズから観るのがお薦めです。

お金をかけているだけあってコロニーの作り込みは細部まで凄いです。でも特に良いのはそこだけかな。 脚本が世界観を活かしたものとは言い難く、ある謎が明らかになった後は何の感動も驚きもありません。 組織の秘密を知った男女が組織に追われて・・・というアクション映画と大差ないです。 ベイ監督なのでアクションシーンは悪くはないと思いますが、新鮮味はなし。普通の出来ですね。

これと言うほどの名場面はないけれど、動物が主人公の映画としてツボは抑えた作りです。 ただ、ちょっと犬（マックス）に頼り過ぎで脚本が疎かになっているかな？ マックスが出来過ぎなのは良いのだけれど、ちょっと人間の悪役が間抜け過ぎかと・・・。マックスは賢くてカッコいいです。 犬好きというわけでもない自分が平均点前後かな？という感想なので、犬好きの方ならもっと楽しめるかも分かりません。

ストーリー性はないに等しく脚本は相当粗い。でも（失礼ながら）タイ映画には元々期待していなかったものなので、 減点要素とは思いません。退屈した時間がほぼないのでそれで良しです。 初めて見たムエタイアクションは新鮮。主人公は男前ではないけれど、手足が長くアクションシーンの見映えが抜群に良い。 ここまで凄いと思えるスタントなしのアクションを見たのは若かりし日のジャッキー以来ということで★5つにしました。 80年代のジャッキー映画が好きな方なら、ハズレになることはまずないと思います。

若干テンポが悪いし演出も抑えめだけれど、今でも十分通用する訴訟ドラマ。 とは言っても、法廷のシーンや駆け引きはほとんどなく、主人公の地道な仕事ぶりを描いたドラマです。 礼儀知らずで自己中の面もあるけれど、情熱と誠意で周囲の人からの信頼を勝ち取っていく主人公をジュリア・ロバーツが好演。 雇い主役のアルバート・フィニーもロバーツに負けずいい味出していたと思います。

人から必要とされるって煩わしいもの。自分が人を必要としているとも思わない。自由が一番。 でも一人で生きるって何か違うんじゃね？いつも側にいると大事なものに思えなかったけれど。 放浪の果てでようやく答え見つかったかも。悔いはありません。 以上、一回観て私なりにこの映画から伝わってきたことです。主人公の行動、見つけたもの について賛否が分かれそうですが、どちらの立場でも色々考えることのあるロードムービーです。