ふじわらびさんのレビュー

どのエピソードでも夜々を始めいろんなキャラが元気よく暴れまわり、アニメを思い出す。原作者のコメントがあるのは珍しいのでは。

非常に食い合わせが悪そうなジャンル、おねショタとサスペンス。推理要素は半分ギャグとしてやっている面もあるんだろうけど(冗長な長セリフとか)、ヒロインをずっと疑い続けていくのは読んでいてつらそう。ただやはりおっぱいが素晴らしいので良いと思います。

相変わらずのやりまくり。そしてダンジョンの外で鍛練。これってどうなんだろう、これまで「レベル」という(ゲーム的で都合のいい)システムのおかげで強くなってきた訳で…。前提を壊しちゃってる、というかもうそんな前提なんか壊していいっていう展開なのか。もうダンジョンなんかには頼らない、みたいな方向性になるのかな。

無人島編が終了。期待していたような心理的な駆け引きはあまり重要視されず、全部綾小路が持って言ってしまったな。結局クラスの団結はどうでもいい、みたいななかなか主人公が言わないことを言い出した。そういう試験じゃなかったのか？とも思うが…。堀北がヒロインみたいなかわいい顔してる。

良く言えば個性的な悪く言えば露悪的な、キャラクターたち。なかなか真正面からは肯定しづらい。ただこの作品の特色だなと思ったのは、一歩間違えば馴れ合いみたいなそれぞれの距離感が読者とキャラクターの距離感にもなっている、みたいな…。

残虐描写…というか血が出る場面は多いがグロテスクにはならないよう気を使っている感じ。甲冑姿のままスープを飲んでるのは笑っていいのかなあ。

将棋描写にしてもコメディシーンにしても、コマの情報量が多く読ませる構成。エフェクトやギャグ顔デフォルメ等々、にぎやか。

設定や展開としてはやはりテンプレ的。ただアクションを始め絵はカッコいい。「詠唱無しで○○だと！」っていうのは、なろうにおけるお約束の一つなんですね。

漫画家を主人公にした漫画だとどうしても作者と同一視してしまうところですが、作者コメントでも「主人公は自分ではない」と言っている一方で積極的に自身の体験をネタにしている。ハートウォーミングな親子モノに感じ入りつつも「直球の御涙頂戴？」と冷えた視線で見ている自分もいる。亜美の畳み掛ける勢いはやはり面白い。

一冊まるごと無人島編。起承転結の承と言った雰囲気で、色々とキャラクターは動いているがまだまだ機をうかがっている感じか。

テスト勉強に進路そして避妊と、地に足ついたまともな展開の6巻。え…いまさらそんな現実的な話をしちゃうのか。これまで散々むちゃくちゃなアイテムで好き勝手やってきたのに。ダンジョンの謎はまだまだ不確かなまま。

急展開で会社勤めへ。今まで香樹がやって来たコーヒーのプレゼンを慣れないながらも新城がするというのが熱い。それだけに要ともそういう展開が見たかったが…。

無人島での特別試験開始。ポイントをどう駆使するかというゲーム的なギミックが一つの見所で「らしい」シチュエーションでもある。ただやはり番外戦術やルールの穴を突くような部分が見せ場になっていくんでしょう。

脇腹こちょこちょの堀北はかわいいが綾小路も表情もなかなか面白い。堀北にせよ綾小路にせよ慣れないところに無理して踏み込んでる様がまぶしい。

なんだか綾小路も堀北も生き生きしてますね。生気があるというのか目が輝いてる。赤点回避のため団結そして敢えて道化を演じることさえする綾小路、無理をしてでも他人を褒める堀北とすごいさわやか。まあそれだけ万事丸く収まる、という学校ではないんだけど…。

あれ…？なんで「ちょっと感動系のいい話ですよ」みたいな雰囲気になってるんだろう。アイテムで作られた偽りの感情でも「好きなものは好き」でハーレムが形成されるのはいいとしても…。主人公の意欲のなさが言及されるということは、やはり主題がダンジョンにシフトしていくんですかね。

タイトル通りおっぱい愛を叫びおっぱいを揉む、だけと言っていいでしょう。大きさ量感デティールなどおっぱい描写はなかなか見応えがあります。

今回のエピソードでは、先生を気遣ったりエッチに欲望じみた要求をしたりと、主人公の今までの行動のわりにまともっぽい思考している。伏線らしいものはちらほら見え隠れするが、あまり事態は動かず。

貞操を大切にするために持ち出された「運命の人」という言葉を「運命の人だから行為に及んでもいい」と逆転される論理がなんか面白かった。と同時にこれまで頭おかしいと思われていたであろう主人公よりも、もしかしたらこのヒロインの方がそうなのでは？とキャラクターが並列化されるわけで。しかしヒロイン攻略完了してしまったのは意外だった。この先どう話を広げるのか？

ダンジョン回りやエッチ描写はやはりあっさりした感じだが、主人公のキャラクターの掘り下げが少しずつされていく。やっていることは結構なものなのにまたにまともな反応をする。