レンタル熊さんさんのレビュー

最初見た時には正直、ただの洋物チャンバラ映画にしか思えなくて冒頭の１０数分で真剣に見るのを止めて映画館を後にした程度だった。 しかし家で見直してみると、 海賊の残忍な部分、非道な部分を巧く除いていてそれでいて「海賊とは」を物語っているように感じた。 劇中当時の海戦を知らない者でも世界に入りやすいと思う。 いってみれば海賊映画入門編、であろうか。。 当初の悪い印象は上映時に、正に周囲の子供が無意味に騒ぎ、集中出来なかったせいであるといえよう。 単純に戦いを経て繋がるだけの男女モノでないのにも好感が持てた。

登場人物の多さ、ストーリーの長大さがある。 故に私のような単に帆船好き、海好き、武具好きな「子供」には楽しめないかと思いきや非常に楽しめた。表面上だけの恋愛を売り物とした数多くの海外映画の中でそれだけに留まらなかったのが特に。 ただやはりキャラは多いし、単にドンパチ好きな「こども」には理解が難しいと想われる部分も数多くあり、万人向けではない（思えば一作目は万人向けだったと想う） しかしそれぞれの個性がたっており、サブキャラにもそれぞれのラストが用意されていて楽しめた。 多くの映画がそうであるように、単純に戦闘を超えた先にある虚しい恋愛を描くつまらない内容ではない。 ラスト間近の戦闘中のウイルとエリザベスの結婚式にも感動を覚えた。 正にどんな時でも相手を想う、に該当している。 これから先の彼らの活躍をも見てみたい。 しかし、ここで終わるのが引き際の良さか。。。