arrayさんのレビュー

東日本大震災を踏まえて作られたこの作品もついに完結。 この作品を読んでの感想は面白いとかつまらないではなく、困難に挫けないについて考えさせられます。 ６部の最後と同じく異質な終わり方のように感じました。

ついに上忍登場。 それに伴ってNINの組織の状態が少しだけわかる。 この物語って雲隠九郎と中忍の加藤のダブル主人公なのかなと予想。

超兵器「遁」の正体といい、猫の設定といい色々とぶっ飛んでいて面白い。 「UN」側がようやく動き出した感じがする。

4巻目にしてようやく主人公視点がメインとなって本格的に物語が始まった印象。 ついに学校生活スタートだが、それよりもおっさんといっしょのインパクトが強い。

今まではあまり進展のなかった主人公であるが、ようやく講談高校編入の話が進むなど主人公が主人公らしい巻。

佐々魔元一等忍尉の設定が感心した。小説家のおじさんの場違いだが重要なことをやっている話が面白かった。 戦闘も多めで満足。

この作者らしい安定のスロースターター。 キャラや会話を楽しめるし今後に期待できるが、やっぱり物足りなさを感じる。

「パワフル立石の巻」がおススメ。 「カメレオンボールの巻」も中々。 「わしらカセット世代の巻」は懐かしい話。

正直宝探し完結後の幽麗塔での話は、まとめに入っているせいかエンタメとしては少し物足りなかった。しかし、その不満がどうでもよくなるほどラストは美しかった。性差がテーマではあるものの、この作品の主題は、次世代でのより良い変革への願いなのかなと思ったり。

ついに死番虫の正体がわかったり、宝探し完結したりと長かった物語に一旦区切りがつく。 主人公の成長がしっかりわかって感慨深かった。 そして「幽麗塔」が姿を現す。

夏野菜を活かしたラーメンで芹沢の「新しい何かとは（以下略」のセリフが登場。 あと片山Ver.2が登場。 「麵茹での秘訣」がなぜか好き。

急転し一気に物語が進む。 迷宮の中での息つく暇もない惨劇の中、一つの結末を迎え、物語は新たなステージへ。

シリアスとコミカルのバランスの妙がすごい。 物凄くシリアスな話なのだけど、コミカルな会話がとても面白くスラスラ読めてしまう。

最初大正ロマンっぽいと感じたが冒頭にあるように昭和２９年。 その時代でお宝を巡るサスペンス。 とにかく出てくるキャラの癖が強く一気に引き込まれる。

麗子の過去が中心の巻。 子供の頃の様子や2年前の事件についてなどがついに明かされる。 伏線がガンガン回収されていくのが心地よい。

キャラ同士の関係性が目まぐるしく変わる中、ついに宝が眠る迷宮探索が開始。 既存のキャラの今までにない個性が出て面白い。

前巻とは違って本筋がガンガン進んで満足。 沙都子に大きく焦点が当たりつつ、逃亡生活も終わって、再び舞台は幽霊塔へ

逃亡中にとある村に迷い込むことになるのだが、幽霊塔の秘密に大きくかかわっていそうでもなく本筋とは大きく離れいて外伝っぽい

表紙を見ればわかるように芹沢比率多め。 「客の心理」「油の魔術」と芹沢エピソードが２つ。さらに芹沢の過去を描いた特別編もあり。

「幻の名店」「天宮、再び」が面白い。 でも芹沢が登場しないとやっぱり物足りない。 新潟ラーメンの話は雑学として面白かった。