YOU44さんのレビュー

「やめなさい　事案になるわよ」 確かに道端で小学生を抱きしめてる おじさんがいたら「事案」になるわな。 それにしてもそれを冷静に話す小学生… これはなかなかの面白さだ。 死後輪廻転生して10年後近所に来て 前世を覚醒するいう展開は言われてみれば 合点がいく。 「ホントはあなた達には私の死を 乗り越えていて欲しかった」 「だから本当に私に感謝してるなら 私がいなくても進んでいけるっていう 姿勢と未来を見せてよ！」 小学生になっても男前な貴恵。 単なるファンタジーじゃなくて 生きる力を与える作品なっている。

ずっとスージーが好きで読んでいたが ここにきて千賀子が一気に美しい。 橋場が現れて誘発されたか。 昭和の物語だが当時を想像して しみじみする。情緒ある時代だったと。 考えてみれば綾ママは独身。 銀さんもチャリーも。 人生いろいろあったことがわかる。 銀座の街も魅力的だったのだろう。

川村拓作品の 「事情を知らない転校生がグイグイくる。」 は面白かった。 ボケツッコミは最強クラスだろう。 今回も後輩・守山ちゃんと野洲先輩の 掛け合い話は絶妙だ。 「あえて自分で言いますが…」 「あえて自分で言うなよ」 「これは単なる自慢なのですが…」 「すげーな　本当にただの自慢じゃねーか」 慣用句の「自慢じゃないが」ではなく 「単なる自慢なのですが」は 実生活で活用できそうだ。 ちなみに題名の「言わされたい」も 何気に上手い。

「こういうのがいい」この題名が秀逸だ。 その前段階としての「束縛彼女にモラハラ彼氏」 のウザさが絶妙だ。 これだけで読む価値があるが さらにそこから開放されるカタルシスは素晴らしい。 構図といいコマ割りといい作者のセンスに脱帽。

「一夜限りでもなく、付き合う訳でもなく、 身体のみの関係でもない、ゆるくて気楽で、 なおかつえっちぃ」 作品のキャッチフレーズがすべてを語っている。 部屋のアングルやコマ割りがオシャレ。 会話も抜群にセンスある。 前巻のメンドクさが分かってるから 今巻のサクサクした関係がすごく心地良い。 まさに「こういうのがいい」だ。 こんなに相性をうまく表現した作品も珍しい。 友香のさばけた感は稀少。

う～ん、この作品は素晴らしいなあ。 「面白い」を超えて「素晴らしい」。 漫画の可能性を感じる。 世界が違って見える。 小説とも映画とも違うものが漫画にはあるんだと気づく。 第1話だけでも 「キムチかよ?」「そんな顔したって遅いよ」 「金やんち変だよ」「昨日の無断欠席」 と連発だ。天才かッ！

言葉遣いが巧みだ。 アキは「好意の裏返し」は「都市伝説」でしかない、 「平均オブ平均」、存在感の無さを「効率的環境」と言う。 「効率厨だから不要な詮索も必要以上な干渉もしない」 「下世話な興味でしかない」からと。 確かに「哲学」だ。 彩羽は「ホント心の底から無関心のやつキマシター」 ペチンと真に発言が「ウザい」。 ちなみに第1話表紙の彩羽の胸が美しい。 ショートカットの真白は胸は小さいが可愛い。 アニメだったら声優は伊藤美来かな。 それにしても「ラッキースケベ」「変態トイレ魔人」 って…「友達の妹」じゃないけどね。

やっぱり第3話「漢気の先にあるもの」がいい。 友ねぇの「ぽぃん」に宇宙が見えるやつ。 ちぃの表情がいい。 千歳の強がりと友ねぇの天然は 永遠だなって思う。

先日知人女性とカフェに入って 「最近面白い漫画見つけたんだ」 と言われたのですかさず 「『僕の心のヤバイやつ』！」 とちょと大きな声で反応してしまった。 その時周りの女性数人と目があった。 声が大きいからではなかったと思う。 そしてちょっとオシャレな気分になった。 強がっているわけではない。 でも確かにそういう作品なんだと思う。 いま旬でおすすめでちょっとオシャレで なんとなく恥ずかしくて内輪で共感を得られる。 前巻で京太郎が山田にゴミを渡されて 腹黒だと思ったが パピコの話で正解が分かった。

女性漫画的な線の細い絵が得意じゃない。 だけどなぜかモリエサトシ先生の作品は 好き。理由は分かっている。 ヒロインが大好きなのだ。 理世はひょろっとして細くて長身。 サバサバした性格。 湿っぽくないのがいいのだ。 話は湿っぽいのに。

まあこうなるわな。 つまり男の子の願望を突き詰めればこうなる。 それを具現化した作品でしょう。座布団一枚！ 「古見さん」もそうだが題名が分かりやすい。 赤面（せきめん）だから関目（せきめ）さん。 関目さんの極端が可愛いのだ。 主人公がモブ男なのもお約束。 安心して楽しめるってやつ。

エロ漫画じゃないこういう話は好きだ。 母親が亡くなり、レズだった「元カノ」たちと 暮らす息子の話。 エロ漫画だとショタとかシェアハーレムなのだろうが 健全な少年漫画になっている。 母親の最期の言葉が「やっぱ旦那じゃなかったなァ…」。 ジェンダーレスな今の時代にあう。 沖縄の開放的な空気がいい。

ちょっと絵は大まかな印象だが 女の子の表情は可愛い。 エロもそこそこある。 ただ個人的に引っかかるのは 「パパ活」が搾取だということ。 「神待ち」もつまりは若い子の弱みにつけ込んでいる。 大人が金に物を言わせ女の子を自由にする構図。 「お互いウィン・ウィン」とロリババアは言うが そうだろうか？

関西独特の成熟した笑いが素晴らしい。 関東人は太刀打ちできない。 「絵文字腹立つなぁ」 「おかえり」 「アイス食べちゃった」回の会話。 あの間はなかなか出来ない。 「自由か」というツッコミが今どきだ。 「難しくないねん」 「どの立場で言ってんねん」 この「ねん」も出ない。 「それはアカンやろ」。勉強になる。

先日『2.5次元の誘惑』を初めて読んで 「こんなに面白い漫画があるんだ」 と感心したが、今作も同じ感想を持った。 漫画ってすごいなって真に思う。 特に好きなのは「そば」編。 ラストはこうなると良いなと思っていたが 果たしてそうなった。 それよりもセフレな関係の描写が好き。 翌朝の表情や瑣末な仕草もいい。 ちなみに「タマゴサンド」編のラスト 「お、起きてたの？」もうまい。

「2.5次元」と書いて「あいだ」と読む。 その意味がわかるだろうか？ 「1つ次元を落とせば天使が待っている」 「非現実的な程に男の幻想を詰め込んだ 圧倒的ヒロイン」 「作品はフィクションでも 少年漫画に描かれた『男子が憧れる女子』 って価値観はリアル」 「相談？女子が俺に？宗教の勧誘か？」 「オタクたる者好きな話は否定しない? 『何かを熱烈に愛している』それだけでっ… オタクという仲間なのだから」 「自分の好きな事を堂々とできるってカッコいい? 誰かにダメって言われてもー 自分が好きなら止められない」 ↑名言のオンパレード。 絵もたまらなく綺麗。そしてエロい。 あたなはこれ以上何を望みますか？

「我らは何も男が憎いわけではない ただ…平等であってほしいだけなのだ」 単なるエロでなくジェンダーに配慮した 今風の作品。 「ジゴロ」も「女性向け付風俗」も 性欲のはけ口ではないところに好感が持てる。

こういう設定は好きだ。題名もシンプルで良い。 女性を喜ばすって男としては 最上級のサービス精神だと思う。 「もっといろんな女性を… 喜ばしてあげたかったなあ…」 死に際にそう思える男性はそういない。 転生して自分の性欲を満たすための 「ハーレム」じゃなくて 「女性向け風俗店」で女性を 気持ちよくさせようとする主人公は真に尊い。 「元の世界で女性達が俺に見せていた表情」 「俺まだやれるかも知れない」 ライラ姫の赤面顔が可愛い。

昭和だからかなあ、 銀座のホステスだからだろうか。 へーって思うことがある。 例えば遥が枕営業（？）を普通にしてること。 他にお店を持ったり旅館の社長になったり。 それとホステスとお客の距離が近い。 お客の妻を見舞ったり娘に会ったり。 ホステス宅に直接お客が電話したり 訪ねたり。 令和の今でも銀座のホステスって こんな感じなんだろうか？ いろんな意味で時代考察も出来て勉強になる。