YOU44さんのレビュー

注目はMISS BLACK『Ziggurat』。 ヴァルキリーは「闘うヒロインオンリー漫画雑誌」 と標榜している。 裏コンセプトは「エロピンチオンリーマガジン」。 パンチラやヒロインの衣服が破れるソフトエッチシーンに こだわりがある。 「リョナ」というスラング用語がある。 「猟」奇的「な」シュチュエーションに 萌える性的嗜好。 そういうのにゾクゾクする感覚って 分かる人にはわかるのだ。

「闘うヒロインがいっぱい！」 と銘打っているマガジンコミック。 裏コンセプトは「エロピンチオンリーマガジン」 らしい。いかにも。 実は今まで誌名は知っていたが 横目で流していた。 今回読むきっかけになったのは MISS BLACK先生の『Ziggurat』。 「Relic:001 それは、ありふれた非日常。」 少女怪盗トリニティのパンチラに萌えた。 それにしてもVol.1なのになぜにRelic:020？ Web版は紙媒体とは違うということか？ まあそんなことはどうでもいい。 ヴァルキリーといえば 「貞操逆転世界」「女装パンデミック」 「JKからやり直すシルバープラン」 そして大好きな「田所さん」が収録されている。 そこまで辿り着けるか？ しばらくヴァルキリーの沼に溺れてみよう。

ヴァルキリーコミックスってよく見かけるけど いまいちよく分からなかった。 多分何か特徴あるジャンルの雑誌なのだろう。 今回この作品に辿り着いたのには理由がある。 「貞操逆転世界」があまりに面白く その作者「万太郎」作品を読みたくて検索、 「ヴァルキリーコミックス」を知る。 今作の表紙に惚れる。内容と絵に瞠目。 とこういうワケなのだ。 こうザクザクしたアニメ風の萌え絵柄、嫌いじゃない。 しばらくヴァルキリーの甘い世界にハマっていよう。

カラー表紙を見た時から気付いていたが 編み上げのボンデージコルセットがエロい。 晏名（あんな）のボブも大好きで JK時の地味メガネのギャップはハンパない。 ブルマとか緊縛とかいろんなものがストライク。 いい作品に出会えて真に嬉しい。

アニメでも漫画でも日常系は好きだ。 「日常系」の定義って自己流だけど 『らき☆すた』や『のんのんびり』 なんかを考えいる。 日常系と言ったって流石に事件や愉快なことは 起こるわけで自分的には魔女が出てくるが 『ふらいんぐうじっち』あたりもそれに入れている。 そしてこの『何食べ』も日常系だと思っている。 っていうか日常系であってほしい。 ジェンダーやJLPGAが普通の多様化が 望ましいと思うから。 この作品に感嘆するのは差別的な見方に 主人公の二人がさり気なく受け流しているところ。 特に悪気のない差別のある史朗の両親と それを怒りもしない史朗の描写は秀逸だ。 こんな作品は漫画でも映画でも小説でもなかったと思う。

エロマンガの世界は深い。 最近「快楽天」をきっかけに エロマンガを読むようになった。 いろんな作品を読んで自分の好みも分かってきた。 作品のジャンル、作者の特徴なども。 でもまだまだ次から次へと作者も作品も湧いてくる。 先日読んだ山口譲司『フェチの穴』もそうだった。 （あとで『不倫食堂』の作者だと気づい） 鬼ノ仁『活線挿抜』もそう。 古くても新鮮だ。 今作もその流れにある。松本救助なんて初めて知った。 だけど『貸出妻M』、いい作品だ。 絵もきれい。頬を染める表情なんて美しすぎるくらい。 裸も美しい。胸が柔らかそうだ。SM、緊縛がおしゃれ。 また一人好きな作家が増えて嬉しい。

大人のよく出来た作品だ。 単なるエロとしても読めるが 問題提起やらストーリー性とか 「おっ」と思う。 第1話覗き部屋の女の子を刑事が 「将来…果たして 彼女はまともな仕事に就けるのか？ 結婚は…？ まともな人生が送れるのだろうか？」 と昭和的ベタな哀れみをする。 普通なら「まとも」ってなんだよ！ 大きなお世話と言いたい所だが その後の展開がうまい。絵もいい。

「カンブリアン」って知らない本だったが 繙いたらなかなかの作品だった。 得した気分。 昭和的な絵を想像していたが なになにエイアン的造形とか 怪物化する描写とか精巧で美しい。 寺沢武一「コブラ」のような趣がある。

BLってほどじゃない。 このゆるい感じがいい。 西野秀俊と内野聖陽でTVドラマ化されたようで それを観た知人から勧められた。 ドラマではなく漫画から読むのが自分流なのだ。 「きのう何食べた？」からゲイにつなげる 手法とか「うまい」と思う。 史朗の母親の「きのう『オーラの泉』観たのよ」 とか絶妙だ。

「向こうから語ってきたら いくらでもきくけど、そうじゃないなら 詮索しないし。」 すすきの食堂で善が大神さんに言う。 そう、詮索しないって大事なのだ。 「就職して、合わなくて、 ストレスで辞めて、 帰ってきて、お店手伝ったり 考え事したりしてました。」 花見の時、一葉がや柳原に言う。 「考え事」っていいなって思う。

昭和の前半を生きた人の熱量は凄まじい。 主人公は特攻隊の生き残り。 戦争を生き抜いた人の生命力は 学ぶことが多い。 現在は「草食系」とか「絶食系」といわて 影が薄いのがおしゃれみたいに言われるが 多分人間の偉大さとか尊厳って 生命力にあるんじゃないかって思う。 そういった意味で昭和の熱量を伝える 映画やドラマ、マンガは貴重に思える。 色っぽいシーンがあって興味津々だが それらはすべて生命に裏打ちされたもの。 根性が座ってる。 気を失った女少佐の股を子どもたちが 覗き込むシーンは強烈に胸にくる。

これは面白い。 ただたか「おしまい」に似た面白さ。 コアだ。3人のキャラが絶妙。 こういうマンガ描ける人ってリスペクトする。 目の付け所が天才でしょう。 「おいしい食べ方」が好きだ。 「らき☆すた」も今だったらこんな感じかなあ。

ジェンダー論に好意的かそうでないかで 評価は変わるだろう。 個人的には上野千鶴子に代表される フェミニズム、ジェンダーを知らずに これからの時代はないと思っているので 興味深く読んだ。 ネットから抜粋した言葉群は時に粗野だなと 思うところはあるが P17 女性男性という2つの枠組みに 可能性を押し込めるという固定観念 P21 「女性のことは女性たちでよろしく」 という意識が性別を超えた理解を 遠ざけている などなるほどなと思う。 ポーラ社長及川美紀が言うように 「人はくくりたい生き物。カテゴライズは 楽しむもの」（P244） という指摘はもっともだと思う。 そういえば上野千鶴子も『性愛論』で 「カテゴリーとしての異性」と書いていた。 スプツニ子の「どうしても男性の課題のほうが 早く解決される傾向がある」（P208） 出口治明の「明治維新から男尊女卑は 始まった」（P224） 「個人差は性差を超える」（P229）など 偏見のバイアスを排除する大事さを思う。

『古見さん』がドラマ化される。 以下番組欄からの抜粋 「只野は何事も『フツー』を目指す。 だが、人の個性に驚かず長所として フツーに受け入れる。 『ある意味天才です』」 「只野を基点にだんだんと個性を認める 雰囲気がクラスに生まれていく」 「重いドラマではない。 むしろコメディー要素が多い」 「古見たちの失敗もコミカルに描かれる。 いやそれは失敗なんかではなく ただ個性が表れただけ」 「心配しなくてもいい。 誰にでも幸せな出会いは訪れる。 只野のような個性を認め、助けてくれる人は 必ずいる」

大好きなアニメは？と訊かれたら 『冴えカノ』と『リライフ』と答える。 その『冴えカノ』の「Girls Side」。 アニメの裏話、面白いに決まってる。 個人的にやっぱり加藤恵が大好きで ずっと彼女を追っている。 でもふと気づいたのだが英梨々と詩羽がいるから やっぱり恵の魅力が引き立つのだ。 そして倫也のオタクっぷりの良さも。 そう考えるとホントよくできた作品だと思う。 読まないでか！

谷川ニコの 『私がモテないのはどう考えても お前らが悪い！』の10話で主人公は TVでまんま「ハルヒ」の長門有希的ヒロインを 観ながらなこうつぶやく。 「無表情キャラってかわいいな…」 まあそんな感じのお話だ。 塩対応。ただ長門有希との違いは ビッチなこと。この第1巻では ほんとにビッチかどうかはわからない。 ただ冒頭主人公が告白すると 「けど私、処女じゃないですよ」と あっさり返される。 初デートの待ち合わせでは 「こっちのほうよりも 隣駅のほうがホテルはたくさんとあると おもいますけど」と言われる。 次第になんとなく分かりだす。 害のない、天然の、成り行き上のビッチなのかな って。

友人にすすめられて読んでみた。 「一週間の一日だけ私は誰かの彼女になる」 から始まる。 以前アニメで『彼女、お借りします』を観て どうしてもレンタル彼女に萌え感情は持てなかった。 そんな甘ちゃんな気持ちで読み出してみたが 即ガツンとやられた。鼻で笑われた感だ。 レンタル彼女・パパ活・整形・ホス狂。 ホラーと言ってもいい。 作者は「ドロドロしたものを描くほうが面白い」 「お金が絡んだ恋愛なら描ける」と公言して憚らない。 鳥飼茜にどこか通じるような 冷徹したインテリジェンスな作品だ。圧倒される。

原作は門馬司。 門馬って珍しい姓だ。 東海大相模の野球部の監督も同じ姓だった。 福島県いわき市に多い。 何が言いたいかというと原作のある漫画は 中身が凝っていて飽きないということ。 描いてるのは芥瀬良（けせら）せら。 フランス語でケ・セラ・セラは 「なるようになるさ」の意。 ペンネームに表れているように絵はきれい。 栗原正尚の「怨み屋本舗」に似てるか？ 今風のスマートなタッチだ。 女性も可愛い。セクシーなシーンは ほんと色っぽくて艶かしくて美しい。 特に下着の描写が鮮やかだ。 内容はストーカーの冤罪（？）。 ちょっと男性には辛い。 キレイな女性の後をつけてしまうのは 男の性として共感できるから。 「美人マップ」とか頷けるものがある。 これが犯罪になる「恐怖」。 そういえば昔の映画でミア・ファロー主演で 「フォローミー」というのがあったな。 イルカの歌にもそんなのあった。 後をつけるドキドキ感がうまく表現されてる。

この表紙のお尻突き出したポーズよいね。 水球部のお話。 結構色っぽくてドキドキする。 エロマンガよりこういう青年コミックでの セクシーシーンの方が発情する。 多分それってスローリーでエロを 感じるからなんだろうと思う。 それにしてもこのポーズいい。 こういう、シーンを切り取る才能が あるんだろうなあ。